約 3,654,354 件
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/14.html
・とてもネタバレ(終盤まで知っていること) ・とりあえず鬱はない方向で ・擬人化 ・一人称 ・イメージと合わなかったらすまん ・導入がくそ長いのも重ねてすまん 「ねえ?」 声が聞こえた。 「ねえ? 伝説の武器はどこにあるの?」 また声が聞こえた。 「伝説の武器? キャリバーンのことか? 私には、わからないな」 「なんだ、わからないんだ。ならもういいよ」 「えっ?」 そして、彼の上半身は宙を舞う。 彼女は、そこに降り立った。 「ふふふ、ここからとてもいい匂いがする」 彼女の名は―― もう何人の騎士が犠牲になっただろう。 すっかりと変わってしまったバロリオン大森林。 その最前線で、俺は指揮をとっていた。ただ、俺は部隊長じゃない。 部隊長は、もういない。昨日、真竜ヘイズに殺された(恐らく)。 「代理、アレスがやられています」 「またかよ……」 俺は頭を掻いた。こうも人死にが多くては、そろそろ部隊も崩壊する。 「残っているのは何人だ?」 「代理と自分を入れて5人です」 「たった五人か……よし、仕方がない。引き上げるぞ」 「よろしいので?」 「五人で何が出来る。俺たちは斥候なんだよ。全滅してたら洒落にならねえ」 「……わかりました。撤収しましょう」 他のメンバーが撤収作業をしている間、俺は一人考えていた。 二十人いた部隊は、そのほとんどが死んでしまっている。 しかも、誰も見ていない間に、上下二つに分けられて。 「……待てよ。『誰も見ていない間』?」 確かに、部隊員が裂かれるところを見た奴はいなかった。 死んでいった奴らもだ。全員バラバラの場所で死んでいる。 「おい」 撤収作業がほぼ終わった隊員たちに声を掛ける。 「これからは二人一組で行動しろ。どんな時も互いが見える範囲にいるんだ」 「それは、トイレの場合もですか?」 おずおずと隊員の一人が手を挙げる。確か新人だ。顔がいいので皆からちやほや されている。 「そうだ。この森にいる限りはずっとだ」 俺がきっぱりと言うと、新人はうなだれた。掘られるかもしれない。 まあ、死ぬよりはいいんじゃないか? 「あれ? でも自分たちは五人ですよ? 一人余りませんか?」 「ああ、それについては考えがある」 部隊は撤収をはじめた。たった四人だけの部隊が。 そうだ。俺はここに残った。 「俺が帰らなかったら仮説は証明されるだろ?」 「でも、代理。それじゃああんまりですよ」 「いいんだよ。これは俺のプライドの問題だ」 真竜だかなんだか知らないが、ずいぶん姑息な真似をするもんだ。 一度きっちり話をつけないと気が治まらない。 「それに、うちの家訓なんだよ『進んで貧乏くじを引け』ってな」 「……わかりました。絶対生きて帰ってきて下さい」 流石に「ああ」とは答えられなかった。 「しかしだな、なーんでそんなに姑息な真似をするんだ?」 森の中を歩きながら、俺はひとりごちた。 「ドラゴンは人類よりも強力な力があるはずだよなあ」 時々地面に突き立った剣を見る。それは墓だ。ここで散った騎士たちの。 「あるいは、何か目的があるのか……? 生贄、とか」 しかし生贄は生きていなければ意味がないんじゃないか、とも思う。 「うーん、どうしてなんだろうなあ」 そして、声が聞こえた。 「ねえ?」 「ん?」 一瞬、声が聞こえた。女の声だ。 「ねえ? 伝説の武器はどこにあるの?」 空耳ではない。確かに聞こえる。しかし何だ。伝説の武器? 「ねえ? 聞こえるでしょ? 伝説の武器はどこにあるの?」 ピンと来た。これが部隊を壊滅させた真竜か。 「伝説の武器なら知っている」 おそらく、この問答が重要だ。 「知っているの? それはどこにあるの?」 まずは、姿を見ないとな。 俺はきっと部隊員の中で初めて、その言葉を発した。 「よく知っているとも。なにせ、俺が持っているんだからな」 「そうなの? 見せて、武器」 その言葉と共に、風が吹いた。いや、それは風と呼ぶべきものだっただろうか。 驚きに目を閉じ、開いたとき、目の前には一人の女がいた。 「武器を、見せて」 なるほど、これが真竜。 「武器、ねえ」 手が自然と獲物に触れていた。抜くか? 抜いたとして、勝てるのか? いや、まず無理だ。他の奴らのように二つに分けられるだけ。 「その手のものは、伝説の武器じゃないよね。臭いもの」 危ないところだ。今チラッとこの獲物を差し出そうかとも思ったが、 それはハズレだったらしい。命拾いをした。 「匂いでわかるのか?」 「わかるわ。良い武器はとてもいい匂いがするもの」 恍惚、と言えばいいのか? ヘイズはそれを想像してトリップしたらしい。 しかし、なんて美しい顔立ちだろう。流石に人の祖だけはある……のか? 十人中十人が美しいと言うであろう顔。それに、これもほぼ黄金比率的なスタイ ル。 竜なのが惜しまれる。人だったのなら、どんな手を使ってでも口説くんだがなあ 。 ……いや、待て? 竜も人も同じじゃないか? 「それで、伝説の武器はどこなの?」 ようやくトリップから帰ってきたヘイズに、俺は言った。 「だから、俺が持っているって言ったじゃねーか」 腹を括ってしまえば恐ろしくもなんともなかった。 死ぬかな、とも思うが、死んでも当たり前の状況だ。何を恐れようか。 「どこ? そんな匂い、しない」 「いやいやいや、あるだろ、ちゃんと……すごい武器が」 一瞬考えた。この死に方は流石に格好悪い。 まあいい。どうせ死んでしまえば格好など関係ないか。 「だから、どこ?」 「ここだよ」 そうして俺は、ズボンを下ろした。 「これ?」 ヘイズは怒った様子もなく、俺のソレに近づいてきた。 「そうだ」 「名前は?」 名前? そういえば伝説クラスの武器には銘が与えられるな。 この森にもそんな伝説の武器があったはず。確か、名は 「……キャリバーンだ」 きゃりばあん、と呟いて 「武器にしては、小さくない?」 グサッ。きっと今、どこかを刺された。 「それに……よくわからない匂いがする」 いやもう駄目だろ。そんな顔でくんくんとか反則だろ。 「普通の武器より小さいのは、急所を狙うためだ」 もう俺の思考はずいぶん横にずれている。それも全てヘイズが悪い。 そういうことにしておこう。ヘイズのせいだから責任をとって貰わねば。 「そして、匂いがわからないのは、まだソレの力を知らないからだ」 なぜか俺は、もう殺されないんじゃないかという気がしていた。 いや、正確には「ヘイズの好奇心が満たされるまでは殺されない」か。 「力? 何か隠された力があるの?」 俺の言葉を疑いもしないヘイズ。やべえ、かわいい。 「そうだ」 「どうすれば力が出る?」 「うーん、そうだな。触るとか……刺激を与えればいんだ」 「触ればいいの? んしょ」 そしてヘイズは、俺のソレに、手を触れた。 「わっ。なんか動いた」 「刺激を受けて力がちょっとだけ出たんだ。もっと触ればもっと力が出る」 「なるほど。んしょ」 ふにふに。手で触る刺激だけ。それでもなんという快楽だろう。 これは擦られるとやばい。でも、擦られたい。 「そうだな。上下に擦るといいかもしれない」 冷静に言えたかすら、もう分からないようになっている。 「こう?」 シュッ、シュッ。ああ、なんていじらしい。これが真竜なのか! 「ああ、駄目だ。出るっ!」 驚くほど早く、そしてあっけなく、俺はイってしまった。 「……これ」 ヘイズの顔には、白濁としたものがかかっていた。勿論、今出たアレだ。 「これ、いい匂い」 マジか!? やっぱり俺のソレは伝説級なのか!? 「いい匂い。もっと、欲しい……」 ヘイズは再び俺のソレに触れる。一度出したくらいでは、萎えなどしていなかっ た。 「も、もっと欲しいなら」 声は上ずっている。もう虚勢すらない。だがそれは、ヘイズとて同じだ。 「な、舐めれば、もっと、いい匂いが、するはずだ」 「ん……」 整った口が、触れる。 それだけで体温が何度か上がったような、そんな熱さを覚えた。 「ぁむっ」 っておい。いきなり口の中に入れるのかよ! 「んむ……ぷ……んく」 やばい。何がどうとかじゃない。こんな快楽、存在するのかってくらい気持ちい い。 「っむぅ……っちゅ、じゅ……んぁっぷ……っむ」 「っく……」 無意識で、ヘイズの頭に手を置いていた。 「ぷんぁっ……」 手を置いた瞬間、びくっとヘイズの体が跳ね、そこからまた、怒涛の責めが始ま った。 「っぷ……ちゅる……っず……むっ……じゅ……じゅる」 舌が絡む。撫で上げる。と同時に、唇が変則的に締め付けてくる。 「はぁ……はぁ……」 気が付くと、頭を鷲掴みにしていた。 「ぶ……んぁう!」 そして、振る。同時に腰も動かした。我慢できなかったのだ。 「むうん……ぐ……ふっ……あぐっ……ぐふぁ」 喉の奥を否応なく蹂躙され苦しむヘイズ。しかし、それも一瞬だけ。 「あぐ……ん……じゅる……っちゅ……ぷっ……っん……じゅ」 こんな状況であっても、舌を使い始める。 しかも、俺の腰と連動をさせて。 「んはっ」 何かが、弾けた。 「じゅる……ぴちゅ……ん」 「ああ、やばい。また出そうだ」 「ぶぅ……んぐふ、ふぅぉゎゎ……ふぁふぃふぇ……んぷ……」 「駄目だ、出るっ!」 くはっ! 目の前が真っ白になり、俺は再び果てた。 それもヘイズの口の中に出して。 「はあ……はあ……はあ……」 「んっく。はああ。いい匂い。いい、匂い……」 口の中に出したものは全て飲み込んだらしいヘイズの目には、 もはや俺のソレしか写っていないみたいだった。 「なあ、こいつの本当の力を知りたくないか?」 二度も出したというのに、そいつはまだ萎えることをしない。 なぜか、という理由は、なんとなくだが分かっていた。 入りたいのだ。 「ほんとうの、力? あるなら、知りたい。かいせき、したい」 ヘイズはもう体に力が入らない場所があるらしく、ぺたんと座り込んでいた。 押し倒す。抵抗はない。 「こいつは、急所を狙うって言っただろ。そこに刺すことで力を発揮するんだ」 「急所に刺す……どうすればいい?」 「そのままで大丈夫だ。俺に任せろ」 ヘイズは黙ってじっとしていた。素直すぎる。 俺は、ヘイズの着ていた服を一枚一枚剥いでいった。 形のいい胸。くびれた腰。ふっくらした尻。そして。 「ここに、おれのソレを刺すんだ」 軽く触れる。すでにヘイズの秘所はあられもないほどに潤っていた。 「ここに……きゃりばあんを……刺す……」 ヘイズの頬は赤く、目は潤み、すぐそこにある快楽しか見ていない。 少し、触れた指を動かしてみる。 「んあっ!」 跳ねた。刺激が強すぎたのかもしれない。 だが、気遣いなど既に出来ない。もう完全に虜になってしまったようだ。 俺は、ヘイズに。ヘイズは、俺に。 「ひゃ……んああっ……っあん」 段々と指のスピードを上げていくと、ヘイズは面白いように腰を跳ねる。 「ふあっ……あああっ……やっ……もう……もうだめっ!」 指を離した。はあ。はあ。はあ。二人の息遣いがシンクロして聞こえる。 「入れるぞ」 「きて……入れて……きゃりばあんを……刺して……」 ヘイズの足を広げ、その間に割り入る。照準をつけ、 「あっ……ひあっ……ああああ……」 ずぶずぶずぶ、と刺してるんだか吸い込まれてるんだかわからない感触で 俺のキャリバーンはヘイズの中に進入していく。 「ひいっ……はあっ……んくっ……あああああああああんっ!!」 全てが入りきったとき、ヘイズは達し、その締め付けで、俺も達してしまった。 しばらくは、吐息だけがあたりを支配した。 「はあ……はあ……はあ」 「はあ……はあ……きゃりばあん、すごい……」 ヘイズが俺を見た。焦点? そんなものとっくに定まっていない。 「これが……きゃりばあんの……ちから……」 「そう、キャリバーンの力だ」 「どんな……どんな力……なの……?」 どんな力と言われても困るな。快楽以外に何かあっただろうか。 「……妊娠させることができる」 あった。むしろそれが本当の営みだ。 「にん……しん?」 少しだけ焦点の戻った目で、ヘイズが俺のことを見つめてくる。 「にんしんって……どういうこと?」 また難しい問題を。そうだな。強いて言うなら。 「妊娠するとできることは……複製(コピー)だ」 若干違うが、まあ物質としてに考えるとそうだろう。 「きゃりばあんが、いっぱい、できるの?」 「そうだな。いっぱい妊娠すればいっぱい複製されるかもな」 別に嘘じゃない……はずだ。 「きゃりばあん、いっぱい……」 ヘイズは少し考え込んで 「したい。妊娠……したい……沢山……したい」 そんなことを口にした。 もう、止まらない。 「妊娠するためには、中にいっぱい注がなければ駄目だ」 「何を?」 「先から出る液さ」 「液……? これ?」 ヘイズは顔にかかったままの精液を拭い、言う。 「そうだ。さっき出したけど、足りないかもしれない」 そして、まだまだ出したいと、俺のキャリバーンが言っている。 「だから、もっと、するぞ?」 何を、とは言わない。言わなくても、もう分かっているはずだ。 「きゃりばあん……もっと欲しい……もっと……刺して……」 おねだり。応えるしかない。いや、おねだりされなくても止まらないが。 「ひゃあっ……ああっ……あんああっ……いいっ……きゃりばあんいいのっ…… 」 もう三度も出ているのに相変わらず硬い俺のキャリバーンはヘイズの秘所を突き 上げ、 一度中で出しているが為に結合口はぬぷぬぷっと卑猥な音を立てる。 「あんっ……うあっ……中……突き上げられてるっ……」 さっき、するっと入ってしまったが、どうやらそれはヘイズの膣内が 俺のキャリバーンを奥へ奥へ誘おうとしているかららしい。 武器を頼りにこの森に降り立ったなら、本質的に武器を取り込むものなのかもし れない。 「うあっ……ちょっ、締めすぎ……」 奥へ奥へと吸い込むだけでなく、さっきの口が比にならないほど絡み付いてくる 。 「あはっ……ふ……んあっ……きゃりばあん……きゃりばあん……」 ヘイズはそれを意図してやっているわけではない。 既に焦点を失っている瞳に加え、口だって半開きだ。 よだれが垂れてもそれに気づいた様子すらない。俗に言うアヘ顔というやつだろ う。 「ああっ……きゃりっ……ばあん……きゃりば……あん」 半開きの口から漏れ出すのはあえぎ声とキャリバーンの名前のみ。 「はぁつ……はっ……また……出るぞ!」 「ああ……はんっ……ん……出してっ……にんしん……させてっ!」 ぎゅうっと、ヘイズの腕が俺を抱きしる。 「きゃりばあん……ひゃあっ……きゃりばあん……ああっ」 「うっ……」 「ひっ、あああああああああ……」 俺は四度目の射精を行った。 「はあ……はあ……中に……出てる……」 ヘイズがお腹に手をやり、言う。 「これで……にんしん……するかな?」 「さあ、こればっかりは誰にもわからないんじゃないか」 そう言うと、ヘイズは少し残念そうな顔をして 「……にんしん……したい……もっと……だして?」 そう言って起き上がり、俺を押し倒した。 「はあ……はあ……きゃりばあん……」 俺の体に馬乗りになり、荒い息を吐くヘイズ。 抜いてしまったので、秘所からは精液があふれ出てきた。 「やあ……ん……液……出ちゃう……妊娠……できない……」 太股へ流れ落ちる精液を押しとどめようとするも、流石にそうは上手くいかない 。 「液……いっぱい……出ちゃう……」 ヘイズは、悲しそうな顔で流れ出る精液を掬い取る。 「せい……えき」 俺はかすれた声で言った。 「その液の名前は……精液だ」 「せいえき……精液」 「そうだ」 「精液……精液欲しい。もっと欲しい。妊娠……したい」 そう言って、ヘイズは俺のキャリバーンに手を添えて 「ん……んはぁっ」 腰を持ち上げ、一気に秘所で飲み込んだ。 「くうっ」 「あはっ……あんっ……おくまで……きてるっ」 まだ硬さを持続したままのキャリバーンが、ヘイズの最奥を突く。 いや、ヘイズ自らがそこに導いている、と言うべきか。 「ひゃっ……ああっ……ふあっ……きもち……いいっ!」 腰を振り、ヘイズは自らの快楽に加え、俺の快楽も引き出していく。 「あんっ……はあっ……ん……せいえき……でそう?」 「いや……あ……まだもう少し……ん……」 流石に四度も出していると長持ちはする。 それに、自分に主導権がないことが少しもどかしい。 「ああっ……はあっ……え?」 だから、自分でも動くことにした。ヘイズの腰を持つ。 「ひゃあん! ……だめっ! ……つきあげてっ! ……くるっ!」 自分の腰を支えているヘイズの腰に連動させると、爆発的に高まっていく。 「ああっ! きゃりばあんっ! すごいのっ! ひゃああ!」 「はあ……はあ……そろそろ……出そうだ……」 「だすの? ああっ……せいえき……だすの……?」 「そうだ……ヘイズの膣内に……出すぞ……」 「はぁっ……だして……せいえきだして……にんしんっ……させてっ……」 その瞬間、目の前に火花が散った。 「うっ……くあああ……」 ヘイズの膣内に、五度目とは思えないほどの量を注ぎ込む。同時に 「ふあっ……でてる……や……きちゃう……ああああああああああ……」 注ぎ込まれた感触も手伝ってか、ヘイズも達していた。 「はあ……はあ……はあ……」 俺の胸にヘイズがへたり込んできた。流石に疲れたのだろう。 「はあ……はあ……はあ……」 その体を、軽く抱きしめた。 「はあ……きゃりばあんのせいし……いっぱい……」 「そうだな。いっぱい出たな」 髪をなでる。さらさらと、指が水を切るように流れた。 「せいし……もっと……ほしい……」 そんな和んだムードもなく、更におねだりしてくるヘイズ。 「いや……ちょっとそれは……難しいかも……」 実のところ、ヘイズの秘所に刺さっているソレはまだかなり元気だ。 何か変なものでも飲んだのかと思うほど、衰えがない。 だが、そこだけが元気でもいけないだろう。俺自体がもうかなりへたれている。 「でも、ま。また後でな」 「わかった。きっと……妊娠する。するまで精液……注いで欲しい」 「ああ、してやるよ」 その言葉に、ヘイズが微笑んだように思えた。実際は顔が見えていないのだけど 。 しばらくその状態で時をすごしていたら、急にヘイズの顔が持ち上がった。 「いけない。ニアラに報告に行かないと」 ニアラ? 帝竜を締めていた真竜ニアラか? 「何を報告しに行くんだ?」 なんとなく、嫌な予感がした。 「最強の武器を手に入れたって」 ああ、やっぱり。 「それに、ニアラも最強の武器を試したほうがいい」 「へ? それって……」 「うん、行こう。キャリバーン、ニアラのところに行こう」 「ええええええ?」 数日後、先遣隊最後の隊員と真竜が姿を消したことが明らかになる。 ある者は、彼は勇敢に戦い相打ちになったのだろうと言った。 しかし、双方共に死体は見つからなかった。 ある者は、きっとやられたに違いないと言った。 しかし、肝心の真竜が消えたことについて誰も分からなかった。 真相が知れ渡るには、まだ少しの時を要する。 つづく?
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/77.html
女性J:茅原実里 ※以下ネタばれを含みます 女性J:茅原実里 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「一切把握しました」 逃走時 「危険、回避」 勝利時 「少し、疲れた」「ターゲット、クリア」「もう、行かないと」 対ドラゴン戦 「私は平気よ」「デリート完了」 対帝竜戦 「ミッション、オールクリア」「ゴールが少し近付いた」 イベント勝利時 「終わりなの?」(首都高戦)「さようなら・・・」(人竜戦)「これで全ては原初に還る」(真竜戦)「貴方…強いわ」(人類戦士戦) レベルアップ時 「嬉しい…」「…そう、よかった」 パーティ加入 「了解」 室内 「はい」(通常)「すごいです…」(喜)「なんで…」(悲)「嬉しい…」(照) 料理 「お任せです 攪拌開始!」 スカイラウンジ 「…ぎゅ~~~…」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト 旋風巻き 「刻む」 金翅鳥王旋風 「全部刻む」 袈裟斬り 「切り裂く」 力閂オロシ 「行く」「真っ二つ」 トンボ斬り 「飛んでいけ」 影無し 「逃がさない!」 収刀の紡ぎ 「収刀!」 崩し払い 「行く」「崩れろ!」 モミジ討ち 「行く」「ぶちまけて!」 フブキ討ち 「行く」「…みね打ちだから」 不動居 「…待機して」 風林重ね 「アナタにあわせる」→「そこっ!」 十六手詰め 「行く」「足掻いても無駄…!」 抜刀の紡ぎ 「抜刀!」 修羅の貫付け 「最初は私!」 刃下のリアクト 「ただじゃやられない…」 練気手当 「まだ、大丈夫…」 赤化の呼気 「アタックアップ」 黒鋼の呼気 「ディフェンスアップ」 丹田法の訓 「もっとできる…!」 乱れ散々桜 「ウィークポイント発見一つ残らず切断します!ふうう…! そこっ!あなたはもう、動けない」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 通常攻撃(銃) エグゾースト タランテラ 「絡め取る!」 スコルピオ 「毒蠍!」 ヴァンパイア 「いただきます」 フルムーンヴァンプ 「出撃!」「ごちそうさまでした」 ベノムアンプリフ 「出撃!」「後方ですね…」 アサシンアイズ 「全てを暴く」 ベノムフェティシュ 「…終わってない」 ラッシュショット 「出撃!」「散らす!」 エイミングショット 「出撃!」「ロック、オン」 ダンシングバレット 「避けられない」 ジャンプショット 「さあ、追尾して」 ハイディング 「潜伏します」 ブッシュトラップ 「出撃!」「こっち!」 チーターマン 「…次の準備を」 アサシンズリアクト 「追撃用意」 エスケイプスタンス 「撤退しましょう」 トリックハンド 「効率化を…」 サクリファイス 「これが私の役目だから…」 狂咲きバッドヘヴン 「…好機…わたしのらんちゃーがひをふくぜー当たり! 討伐を完了します」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト 正拳突き 「空いてる」 デストロイチャージ 「外さない」 ジャブ 「ここです」 ダブルフック 「行きます」「フィニッシュ!」 スピネイジブロウ 「目を回せ!!」 釣瓶マッハ 「やっ!」「やっ!」「仕留めるまでです」 クインテッタ 「行きます」「うぅー…」 ドリルクロウラー 「行きます」「えぐれろ…!」 迎撃スタンス 「来て来て…」→「やっ!」 迎撃スタンス・重式 「早く来て」→「やっ!」 オトシ前上等! 「仕返しです」 牙折る也 「引きつけます」→「…ヒット」 爪砕く也 「狙いはこちら」→「…ヒット」 吹裂く也 「リベンジします」→「…ヒット」 凶転ず也 「怖くない」→「…ヒット」 怒りの重爆 「…怒った」 デストロイリアクト 「…ワンスモア」 先制デストロイ 「…荒ぶる」 瀕死のド根性 「私は負けない…」 パリングシールド 「守ります…」 スカイハイメテオ 「射出用意 最高速で上昇しますふっ はあああっ!出迎えて そこです」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト フレイム 「加熱!」 イフリートベーン 「獅子の火よ!!」 ヒートボディ 「…触らないで」 フリーズ 「冷却!」 アイシクルエデン 「双魚の露よ!」 ゼロ℃ボディ 「…下衆」 エレキ 「電撃!」 ボルトアヴェンジ 「宝瓶の雷よ!」 プラズマジェイル 「こぼれろ!」 デコイミラー 「虚像を展開…」 半径50mの支配者 「排除します!」 マイクロバースト 「呼び出せます」「融解!」 マナフローター 「…大サービス」 コンセントレート 「…問題っ、ありません…」 キュア 「再生します」 リカヴァ 「呼び出せます」「…免疫を」 リザレクション 「呼び出せます」「立ち上がって」 デッドマンズリアクト 「…私がいる」 魔力の湧水 「この隙に!」「いけそうですね」 オートリカヴァ 「呼び出せます」「健康一番」 黒のインヴェイジョン 「獣の呼び声…」「その数、666!」「引っ掻け!」「確か…そんな数でした」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト アタックゲイン 「アタックブースト、オン!」 ディフェンスゲイン 「ディフェンスブースト、オン!」 リジェネレーター 「リカバリー、継続!」 119ナノマシン 「コール・エマージェンシー」 Bデータイレイザー 「バッドステータス、消去!」 ファイアブレイク 「ヒートファクター遮断!」 アイスブレイク 「コールドファクター遮断!」 Aスキルコーラー 「ノーコスト・オペレーション」 ハッキングワン 「侵入開始!」 ハッキングゼム 「一斉操作!」 マッドストライフ.x 「反逆を命じます」 スケイプゴート.x 「提出を求めます」 ロストパワー.x 「従順を命じます」 バッドインバリッド 「…どよ―――ん…」 スリープオール 「…おやすみ」 カースオール 「…呪われます」 ハッキングリアクト 「頑張ります」 リアクターチアー 「支援プログラム実行」 クイックハック 「エンター!」 サバゲーナレッジ 「…少しはマシです」 禁断の秘技 「…てってれーぴっ、ぴこぴこぴこ、ぴこりんジャスト! …てんてれてーん」 コメント欄 サムライの時のエグゾースト発動ボイスは「ふぅぅぅっ!」だったと思う。 -- 名無しさん (2012-05-25 19 50 50) サイキック以外ひどすぎるww リカヴァとかの一言目、「呼び出せます」じゃなくて「呼び出します」じゃないのかな?あとインヴェイジョンのモーションから考えると、三言目は「引っ立て!」かと -- 名無しさん (2012-05-26 17 15 50) Bデータイレイザーなど一部のハッカースキルの台詞の前に「おぉぉぉっ!」と叫ぶ台詞あり。せっかくハッカーのイラストにぴったりな無機質なボイスなのに、たまに気合入りすぎなのが残念。 -- 名無しさん (2012-12-28 08 05 31) 対帝竜戦の台詞で「ミッション、オールクリア」がありました。 「ミッション、コンプリート」 と両方あるのか間違いなのかは不明。 -- 名無しさん (2013-06-23 04 18 35) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/7thdragon3/pages/40.html
汎用台詞 上へ サムライスキル 上へ 通常攻撃 通常攻撃(クリティカル) 旋風巻き 「つむじ風のように」 力閂オロシ 金翅鳥王旋風 「切り払う!」 八双大蛇突き 崩し払い 「覚悟しなさい」 「心眼」 十六手詰め 「覚悟しなさい」 「一瞬です」 双剣 飛天斬り 「対空斬撃」 双剣 割きモミジ 双剣 旋風舞い 「つむじ風のように」 双剣 風林重ね 「畳み掛けましょう」 双剣 影無し 「つむじ風のように」 双剣 大一文字 「貫き通す」 修羅の貫付け 練気手当 「このくらいは自分で」 赤火の呼気 黒鋼の吸気 丹田法の訓 不動居 「一撃にかけます」 水月の構 収刀の紡ぎ・破 「道を空けて下さい!」 抜刀の紡ぎ・破 刃下のリアクト 天地断ち 乱れ散々桜・双 「思い残すことはありません」 「その命この場で散らして貰おう」 「覚悟しなさい」 「呆気ないものです」 エージェントスキル 上へ 通常攻撃 通常攻撃(クリティカル) ブッシュトラップ ジャンプショット ラッシュショット エイミングショット エア・アサルト ニーブレイク マッドストライフ.x スケイプゴート.x ロストパワー.x スリープオール ファイア:TROY アイス:TROY ハッキング エスケイプスタンス トリックハンド ハイディング サプライズハント チーターマン ハックスティール アサシンズリアクト インドラの炎 ゴッドハンドスキル 上へ 通常攻撃 通常攻撃(クリティカル) ジャブ 正拳突き ブリッツエンデ ダブルフック スピネイジブロウ クーデグレイス ドリルクロウラー 迎撃スタンス アンチ・バステ カイロプラクティク デトックス 心肺蘇生 攻めの経絡 護りの経絡 弾きの経絡 ゴッドチャージ 最期の炎 先制ゴッド 星屑ブレス ゴッドリアクト アースブレイカー デュエリストスキル 上へ 通常攻撃 通常攻撃(クリティカル) 手札ボーナス Xバーン MANAゲイン 召喚:炎のマモノ 召喚:炎のマジュウ 召喚:炎のドラゴン 召喚:氷のマモノ 召喚:氷のマジュウ 召喚:氷のドラゴン 召喚:雷のマモノ 召喚:雷のマジュウ 召喚:雷のドラゴン トラップ:落とし穴 トラップ:鉄条網 トラップ:火炎旋風 フィールド:火山 フィールド:氷河 フィールド:雷雲 サプライ・ドロー サーチ:炎カード サーチ:氷カード サーチ:雷カード ラッキーダイスロール ジャッジメントターン 俺のターン! 天運のリアクト 巨神召喚 ルーンナイトスキル 上へ 通常攻撃 通常攻撃(クリティカル) アイスソード 「氷のブレード」 エレキソード 「雷のブレード」 ドレインソード 「いただきます」 ラミアンソード 「いただきます」 ブレイブソード 「断ち切る!」 エンチャントアイス エンチャントエレキ 挑発 「僕を倒せますか?」 反撃の狼煙 騎士の憤怒 ベルセルク 「目障りぃぃぁぁあ!!」 騎士の恵み 「こっちに来て下さい」 騎士の眼差し オーラシールド 「頑張りましょう」 身命の誓い 「長くは持ちませんが…」 身代わり 「僕に任せて下さい」 クレンチング 騎士の誇り 護りの要 タフネスリアクト オーディンの怒り 「内に滾る炎熱を今こそ…」 「炸裂させてしまうぅぅぅぁぁあ!」 「取り乱してしまった…」 フォーチュナースキル 上へ 通常攻撃 通常攻撃(クリティカル) レベレーション 眠 レベレーション 血 レベレーション 盲 レベレーション 毒 レベレーション 呪 レベレーション 死 魂のオラクル 力のオラクル ギフト・フォー・ユー サクリファイス 力学の否定 魔法の否定 イーコール マナフローター 風と木の詩 月明かりの詩 太陽の加護 月の加護 星の加護 追随のリアクト ユグドラシルの風 メイジスキル 上へ 通常攻撃 通所攻撃(クリティカル) フレイム ヴォルケイノ フレイムヴェイル フリーズ ブリザード フリーズヴェイル ショック ボルトストーム ショックヴェイル マナバレット ヘヴンズプレス シールドクラフト メイジズコンセント キュア リカヴァ リザレクション MANA・バーン ヒーリングマナ デッドマンズリアクト ジエンドオブワールド バニッシャースキル 上へ 通常攻撃 通常攻撃(クリティカル) 爆薬ボーナス クラップトラップ バーストアタック ドラゴンバスター スローイングスピア アサルトスピア コメットスピア アースクェイク 轟音 煙幕 爆薬散布 リロード 爆熱ランスドライバー
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/86.html
女性B:沢城みゆき ※以下ネタばれを含みます 女性B:沢城みゆき 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「私にぜーんぶ任せなさい♪」 勝利時 「その程度で勝てると思って?」「少し汚してしまったかしら」「お次はどなた?」 退却時 「失礼するわ!」 エグゾースト時 「はああぁぁっ!」 対ドラゴン戦 「これが私の役目だもの」「一切葬ってあげるわ」 対帝竜戦 「下がりなさい!今すぐに!」「取り戻してみせるわよ…」 イベント勝利時 「まぁったく、困った子ねぇ」(首都高戦)「あの日の面影も無いわね」(人竜戦)「だぁーれもあなたを望んでないのよ!」(真竜戦)「その健闘は、称えるわ」(人類戦士戦) レベルアップ時 「どう?褒めてもいいのよ?」「もっと上手くなりたいものね」 パーティー加入 「良いわよ」 室内 「何かしら?」(通常)「気分がいいわぁ♪」(喜)「認めないっ」(悲)「う、うれしくなんて!」(照) 料理 「当番!?ま、まさか・・・」→「なんで!私が!こんな事を!」 スカイラウンジ 「あ、あなたの・・・事なんて・・・」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 「せいっ」「はっ」 エグゾースト 「ふうっ!」 旋風巻き 「広がれっ!」 金翅鳥王旋風 「振り抜く!」 袈裟斬り 「容赦しないわ!」 力閂オロシ 「出番でしょ?」→「力の限り!」 トンボ斬り 「払い落とせ!」 影無し 「遅くてよ!」 収刀の紡ぎ 「まだこれから」 崩し払い 「出番でしょ?」→「加減はいかが?」 モミジ討ち 「出番でしょ?」→「真紅に染まって!」 フブキ討ち 「出番でしょ?」→「止まりなさい」 不動居 「お見せするわ」 風林重ね 「先導しなさい」 十六手詰め 「出番でしょ?」→「これが終い手よ」 抜刀の紡ぎ 「花開け!」 修羅の貫付け 「御免遊ばせ!」 刃下のリアクト 「この私に仇なすの?」 練気手当 「少し待ちなさい」 赤化の呼気 「邁進しましょう」 黒鋼の呼気 「砕けるかしら」 丹田法の訓 「奮い立ちなさい!」 乱れ散々桜 「終わりにするわ散りゆく花を手向けに眠れ!オヤスミナサイ…永遠に」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 「ふっ!」「ていっ!」 通常攻撃(銃) 「せいっ!」「」 エグゾースト 「やあぁぁっ!」 タランテラ 「お黙りなさい」 スコルピオ 「お味は如何?」 ヴァンパイア 「テイスティングね♪」 フルムーンヴァンプ 「やってあげる」→「気に入ったわ!」 ベノムアンプリフ 「やってあげる」→「何て無様・・・」 アサシンアイズ 「見ていてあげる」 ベノムフェティシュ 「お待ちなさい」 ラッシュショット 「やってあげる」→「降り頻れ!」 エイミングショット 「やってあげる」→「捉えたわよ!」 ダンシングバレット 「やあぁぁっ!」→「舞って頂戴!」 ジャンプショット 「やあぁぁっ!」→「さあ、お行き!」 ハイディング 「御機嫌よう」 ブッシュトラップ 「やってあげる」→「お忘れかしら?」 チーターマン 「身支度なさい!」 アサシンズリアクト 「気持ちがはやるわぁ」 エスケイプスタンス 「今は止しましょう」 トリックハンド 「お上手ね」 サクリファイス 「私は私の意志で逝く!」 狂咲きバッドヘヴン 「始めるわ!」「絢爛豪華に咲きなさい!」「当たったわ♪」「あなたにしては美しかったわ」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 「はぁっ!」「ぬぅっ!」 エグゾースト 「はぁっ!」 正拳突き 「はぁっ!」→「そこね!」 デストロイチャージ 「しかと狙うわ」 ジャブ 「そりゃ!」 ダブルフック 「やらせなさい」→「挫けなさい?」 スピネイジブロウ 「はぁっ!」→「ボロボロねぇ」 釣瓶マッハ 「ほら、堪能なさい」 クインテッタ 「やらせなさい」→「らぁっ!」 ドリルクロウラー 「やらせなさい」→「頂くわ」 迎撃スタンス 「かかっていらっしゃい」 迎撃スタンス・重式 「いつでも良くってよ?」 オトシ前上等! 「仕返しだわ!」 牙折る也 「お相手するわ」 爪砕く也 「粉々よ?」 吹裂く也 「こちらにどうぞ?」 凶転ず也 「待ち遠しいわ」 怒りの重爆 「はぁっ!」→「許さないわよ!」 デストロイリアクト 「得と御覧なさい」 先制デストロイ 「勝ったも同然ね」 瀕死のド根性 「今に見てなさい」 パリングシールド 「構えを取って!」 スカイハイメテオ 「特等席ね!」→「そこからずっと見上げてなさい!」→「スペクタクルの始まりよ!」→「沈め!」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 「ていっ!」「はっ!」 エグゾースト 「はあぁぁっ!」 フレイム 「渦巻いて!」 イフリートベーン 「はあぁぁっ!」→「いざそそり立て!」 ヒートボディ 「安くはなくてよ?」 フリーズ 「咲き乱れて!」 アイシクルエデン 「はあぁぁっ!」→「氷の園よ!」 ゼロ℃ボディ 「不埒な輩ね」 エレキ 「降り注ぎなさい!」 ボルトアヴェンジ 「戦場(いくさば)を打て!」 プラズマジェイル 「荒れるわよ!」 デコイミラー 「どちらを狙う?」 半径50mの支配者 「跪きなさい!」 マイクロバースト 「紡ぎ出す!」→「恩赦は無いわよ!」 マナフローター 「何を躊躇うの?」 コンセントレート 「はあぁ…っ高まるぅ!」 キュア 「傷が残るじゃない」 リカヴァ 「紡ぎ出す!」→「安心なさい」 リザレクション 「紡ぎ出す!」→「先に眠る気?」 デッドマンズリアクト 「はあぁぁっ!」→「どう転ぶかしら」 魔力の湧水 「絶対勝つわ!」→「我ながら完璧だわ!」 オートリカヴァ 「紡ぎ出す!」→「手間取らせるわねぇ」 黒のインヴェイジョン 「本当に悪い子」→「開け! 冥王の懲罰門よ!」→「いい感じね!」→「千回悔いたら出てらっしゃい?」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 「やっ!」「とうっ!」 エグゾースト 「ぉおおおぉッ!」 アタックゲイン 「攻めなければ勝利は無いわ」 ディフェンスゲイン 「チャンスまで耐え抜いて」 リジェネレーター 「仕込みは済ませたわ」 119ナノマシン 「死力を尽くして立ちなさい!」 Bデータイレイザー 「取るに足らない話だわ」 ファイアブレイク 「うねる炎の防壁よ!」 アイスブレイク 「凍れる水の防壁よ!」 Aスキルコーラー 「もっと注意をしたらどうなの!」 ハッキングワン 「可愛いドールね」 ハッキングゼム 「さぁ! ドールズよ!」 マッドストライフ.x 「間違えてるわよぉ?」 スケイプゴート.x 「私に捧げて?!」 ロストパワー.x 「態度が大きいわ」 バッドインバリッド 「ぉおおおぉッ!」→「準備をしましょ?」 スリープオール 「ぉおおおぉッ!」→「そのまま永遠に」 カースオール 「ぉおおおぉッ!」→「辛気臭いわ」 ハッキングリアクト 「ぉおおおぉッ!」→「そうねぇいいわよぉ!」 リアクターチアー 「どんなサプライズかしら!」 クイックハック 「いらっしゃい」 サバゲーナレッジ 「随分傷だらけね」 禁断の秘技 「おいでなさい!」「黙ってそこで見てなさい。おおおおお!」「パーフェクト!」「素敵に無敵が、止まらないわ!」 コメント欄 室内(5章序盤)→「認めないっ」です。 -- 名無しさん (2011-12-08 11 20 33) ちょっと追加 いろいろ修正。イベント戦台詞どれのか分からないので違ってたら修正お願いします。 -- 名無しさん (2011-12-10 18 21 51) 人竜戦、「あの日の面影も無いわね」だった -- 名無しさん (2011-12-10 23 34 49) ↑のおかげで不明台詞真竜に確定&反映しまんた。勝利台詞どれが帝竜だろ? -- 名無しさん (2011-12-11 20 23 41) デストロイヤー追加。見づらい、または違う所があったら修正してくださいまし -- 名無しさん (2011-12-17 19 01 13) トリックスター銃の通常攻撃、片方表現しにくいです。「さあっ!」とも「すんっ!」ともとれる様な? よい表現あったらお願いします。 -- 名無しさん (2012-01-06 09 07 44) サムライの通常攻撃、実は「閃!」「破!」だったりするのかな、とも思います。 -- 名無しさん (2012-01-06 09 40 44) 黒のインヴェイジョンは懲罰「門」ではなく懲罰「房」ではないでしょうか? -- 名無しさん (2012-03-09 20 12 46) 千回悔いたら出てらっしゃいって言ってるし懲罰房だと思う -- 名無しさん (2012-07-04 17 29 28) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/87.html
あたしは急ぐ。 こんな、こんなはずじゃなかった。 ほんとならとっくに終わらせて、姉御のところに戻ってるはずだったのに。 ここはどこ? 辺りの景色はどこもかしこも見たようで、出口の無い無限回廊に迷い込んだような錯覚を感じる。 ない。ない。ここにもない。 お願い、あの角を曲がったら。 ……その先に続くのは同じように続く廊下。 軽く絶望で心が塗りつぶされそうになる。 止まっちゃ駄目だ。限界は近い、もうすぐ急げなくなるかもしれない。 なんとしてもその前に見つけなくちゃ。 心を奮い起こし、再びあたしは急ぎ始める。 ……トイレ、どこ………? ――五時間前、午前6時40分。 窓から差し込む日が眩しい。 小鳥のさえずりに引き寄せられて、あたしは現実に浮かんできた。 身体を起こして窓から見上げるとミロスの美しい空が見えた。 うん、今日もいい朝だ。 歩きながら腕を頭の上で組み、目一杯伸びをする。 若干身体を捻りながら背骨を鳴らすと、眠気が少し消え代わりに爽やかな気分が沸いてきた。 ドアをくぐる。 テーブルの向こう、あたしの向かいに光の反射で紫に見える黒髪の女の人が座っている。あたしの師匠だ。 テーブルの上には七人分の朝食。ちなみにその内容は 白いご飯。 味噌汁。 焼いたメザシ。 漬物が少々。 小鉢に納豆。 ……いまどきアイゼンでもなかなか見ない朝食ではなかろうか。 「って言うか、姉御料理できたんですね……」 「起きてくるなり開口一番それか」 あたしの口からつい漏れた本音を耳ざとく聞きつけた姉御が、味噌汁をすすりながら軽く睨んでくる。 「前から思っていたがそもそもお前は私をどんな風に見ているんだ。 昔からよくお手伝いをしてさっちゃんはいいお嫁さんになるわねと言われた私だぞ」 「へぇーへぇーへぇーへぇー」 「こいつ……」 「えー、だってギルマスもリーダーも姉御は料理が出来るなんていってませんでしたよ? 他に誰もいないときは自分で何か作れって」 「む……そうなのか?昔おままごとで泥団子を喰わせた事を根に持ってるんだろうか……」 「何やってんですか」 「まさか本当に食べるとは思わなかったんだ、大体食うほうも食うほうだろう」 「いや、そりゃそうですけど……」 「まあなんだ、もうこの話はいいだろう。……おはよう」 「……おはようございます」 「おはよう、今日もいい朝だね……」 テーブルについて朝食に取り掛かっていると、朝だと言うのにメイジ衣装フル装備の男の人がやってきた。 席に着き、肩まであるボサボサの青髪を手櫛しながらふああふ、とあくびをひとつ。 「ああおはよう、また徹夜したのか」 「うん……帳簿つけて届出の書類書いて内職やって新しい魔法の詠唱書いてたらいつのまにかこんな時間でさ……」 「あの、昨日もそんなこと言ってませんでしたっけ?ほんとに寝てます?」 「寝なきゃ人間生きていけないでしょー。少なくともおとといは……あれ?その前だっけ?えーとちょっと待ってね」 「食え。そしてさっさと寝ろ」 この人がうちのギルマスだ。 性格はなんというか、理知的で柔和ないい人なんだけど電波体質なのが玉にキズだ。 完璧な人間をやって尊敬されるよりも見下されてでもネタを仕込みたいという彼の美学は理解できない。 そんなギルマスだが放っておくとすぐ肉体の限界まで仕事や研究をやって過労で倒れるので注意が必要だ。 暇さえあれば本を読んでいるくせにギルドの誰より(ローグであるあたしより)目がいいという分からない人でもある。 「朝っぱらから寝てたら駄目人間でしょーが、まだ大丈夫だよ」 「お前は別ベクトルですでに駄目人間だ。いいから寝ろ」 姉御達が押し問答をしているうち、残りのメンバーが起き出してきた。 さっきまで朝の静けさに包まれていた食卓に、にぎやかさと活気が満ちてくる。 「味噌汁……懐かしい味だ」 あたしの右前方にいる丈夫そうなファイターの人がリーダー。 ギルマスがいるのに別にリーダーがいるのかと突っ込まれそうだが、あまり気にしないで欲しい。 しいて言うなら机仕事はギルマスが、畑仕事はリーダーが先導することが多いのでこういう呼び名になったみたい。 実直だけどギルド一物分りのいい人間の出来た人で、かついい感じにヘタレなのが何ともいえない。 苦手なものは爬虫類全般(何でこの人ハントマンになったんだろう)、特にワニが大嫌いらしい。 「懐かしいですか……私にはまだ良く分からない味ですね……」 その隣で味噌汁と格闘している女の人が副長。 ギルマスがいてリーダーがいてその上副長がいるのかと(以下省略)、 これはあだ名だ。眼鏡の真面目そうな冒険者がいいんちょと呼ばれていても変には思わないでしょ? ちなみに命名はあたし。リーダーについて歩く様子と、ナイトらしい生真面目な性格からなんとなくつけた。 正義感が強く、というか強すぎて若干空回り気味なところもあるけど自己反省を忘れないいい人だ。 「……」 あたしの正面でもくもくと漬物をつついているのが姫ちゃん。 正直この子のことはよくわからない。無口な子だ。 頭の上で耳が揺れているが実はこの子はルシェでは無い。つけ耳だ。 従ってこのギルドには一人もルシェがいないことになるが、ギルマスいわく別に雇用機会均等法に 喧嘩を売っているわけではなく単に出会いが無かったから……らしい。 あの耳はルシェの親友から送られたおそろいのもので、その親友はいまはこの世にいないらしい。 「どうしたの、箸が止まってるよ?食欲が無い?」 「あ、ううん。なんでもない」 そして、今あたしに話しかけてきた彼が……このギルドのヒーラーだ。 あたしより三つ年上の彼はその、まあ、なんというか、あたしの、いい人……っての? こんなあたしを女の子として見てくれる数少ない人で、大人しげだけどいざというときにはとても頼りになる。 初めて会ったときは単に童顔だなー、位にしか思わなかったけどこうして見るとなかなか……いい男だよね。 ……あー、おほん。 安全な場所で怪我した人を直すだけではなく脅威であるドラゴンを倒さなければならないと考えた彼は ハントマンになることを決意、ちょうど振り返った先でドラゴン退治について計画を立てていたあたしたちに 勢いで入団を希望して今に至る。 以上、これがうちのギルドのメンバー。 なかなかクセのある人達だけど、皆いい人なのはあたしが保障…… ……しまった。 すっかり紹介した気になっていたが、この人の事を最初に書くべきだった。 姉御に目を向ける。 寝乱れた長い黒髪で、メザシを口の端にくわえながら漬物に箸を伸ばす。 ……この人はこういうのが本当に絵になる人だ。 これが姉御。サムライだけど、さっき言ったとおりあたしの師匠。 そしてお世辞にも育ちの良くないあたしのお目付け役。 姉御と言う呼び名はこのギルドにお世話になることが決まったときびくびくしながら呼んだのが始まりだったが、 なんとなく定着して今でも基本的にこう呼んでいる。あとは気分でたまに師匠と呼ばせてもらっているが そういうときの姉御は口では『師匠と呼ぶなと言ったろう』とか言いながら何だかまんざらでもなさそうなので これからもたまに師匠と呼んでみようと思う。 居合と無手に鍛錬を欠かさず、普段大雑把に振舞ってはいても常にサムライの魂は忘れない。 そんな姉御が昔は斬馬系のサムライ崩れだったというから世の中はよくわからない。 カタナを扱う自己流の剣士として己が信じる道を往き、ブシドーだのなんだのを歯牙にもかけなかった姉御だが こっちに来て本物のサムライに出会いその教えに一転心酔、それまでのスタイルを捨て去って 名前まで変えたというんだから本当に極端な人だ。よっぽどどこか感銘を受けるところでもあったんだろう。 と、あたしの視線に気付いたのか、箸を咥えた姉御がこちらへ視線を送り返してくる。 「……なんだ?私の顔に何か……ご飯粒か?」 「すいません、なんでもないです」 ぺたぺたと頬をさわる姉御に首を振って否定する。 そうか、と食事を再開しようとした姉御はふと何か思い出したように持ち物を探り始めた。 「……そういえば福引で劇のペアチケットをもらったんだが……お前、一緒に来るか?」 ―――――――――――――――――――――――――― ああ、できない、私にはできない。 たとえ永久に手に入らないのだとしても、 この手でこの方に血を流させるなんて。 それならばいっそ、……私は、泡となって消えてしまおう…………… 「……っ……うぅ………」 「まだだ、エンディングまで泣くんじゃない」 そういう姉御の目には既に今にも溢れそうなほどの涙が揺れている。 あたしたちは文化ホールの一席に座り、遠い昔に書かれたというおとぎ話をモチーフにした劇を観賞していた。 「そんなこと言ったって……あ、姉御こそもう限界じゃないですか……」 「ば、馬鹿……目にゴミが入っただけだ」 「それならあたしだって、せっかくの、ペアチケットなのにっ、あたししか誘う人がいない姉御の不憫さを……」 みしっ。 「……痛い、超痛い」 「この、馬鹿………うう……」 「えうう………」 あたしも姉御も結局のところ、エンディングまで耐えることは出来なかった。 「副長もチケット持ってるみたいなこと言ってたけど見えませんね」 「午後から来るのかもしれないな」 「うー……それにしても久々に心から泣いた」 「やっぱ古くてもいいものはいいんだな……」 演劇終了後、あたし達は喫茶ルームでお茶にしていた。 国風に合った美しさで知られるミロスの劇場は、副長も一度来てみたいと言っていた話題のスポットだ。 しばらく無言で心と身体を温めなおした後、気分を変えるために話題をシフトしてみる。 「それにしても姉御、ほんとに誰か他に誘う人いなかったんですか?いやあたしは連れて来てもらってよかったけど」 「お前もしつこい奴だな……おらんと言ってるだろう。ほっといてくれ」 「だって……姉御24だよね?あと六年って長いようで短いですよー、姉御は婚活とかしなくていいんですか」 「……」 「……」 「……コンカツ………………あ、油揚げに衣を着けて揚げなおしたものとかか?」 ――駄目だこりゃ。 「……はぁ」 「え?違うのか?……え、えと、まさか本当に狐を揚げたりしないよな……? ちょ、ちょっと待て。じゃあ、ええと……」 「や、もういいです。姉御はつくづく恋愛に縁が無いってことだけ分かりました」 「なっ!?」 一瞬呆気に取られる姉御だが、やがて眉間に険悪な色が浮かんでくる。 「……って、何だと?お前最近ずいぶん態度がでかくなったんじゃないか……」 しかし悲しいかな、泣きはらした目のせいでご機嫌斜めの子供が頬を膨らましてるようにしか見えないんだよね。 はっきりいって怖くない。全然怖くない。 「だってそーじゃないですか。こちとら彼氏持ちですよ?そーゆー相手は普通外すか もしくはこれをやるから二人で行ってこい、ってのが大人の対応ってもんでしょ」 「ぐ……」 姉御がごにょごにょと詰まる。だって私だって見たかったし、とか言ってるみたいだ。 あのおっかなかった姉御に競り勝っていると言うささやかな優越感に浸っていると、姉御が話題を切り替えにかかった。 「……お前が誰と交際しようと勝手だがな、むしろもうちょっと慎めんのか? 仲良くするのはいいがそれにしたって恋人ができるなり暇さえあれば四六時中べたべたと……」 「なんですかそれ。ちゃんと戦う練習だってしてるじゃないですか、ダガーフェティシュだってレベル5まであげたし」 「あぁっ……、そういう問題じゃなくてな、……色ボケは少し控えろといってるんだ」 むっ。 色ボケとは言ってくれるじゃない。 あたしにあの虐待のような訓練を毎日受けさせた人の言うことだろうか。 ちなみに前回がソードマスタリー編とすると、今回はダガーフェティシュ編だ。 そりゃ最初の頃こそ 「握りが甘い、それだとすぐに吹っ飛ばされるぞ」 「はい」 「リラックスして構えることとゆるく構えることは違う、忘れるな」 「はい!」 「左旋回したときに半身が解けてるぞ!いかなるときも付け入る隙を与えるな!」 「はいっ!」 みたいなまともな訓練だった。 それがどうだ、最後にはまたもや置き去りで、しかも今度はまだフロワロの残っている洞窟だ。 フロワロが残っているということは当然『奴ら』がいるわけで…… 他にも色々ひどい目にあって、今日やっと休日なのだ。 ちなみに明日からは姉御と一対一の実践訓練、姉御から一本取れるまで続くらしい。 冗談じゃない、構えを取らず純粋な接近戦だけなら短剣が勝つのが当たり前だと姉御はいうが、 そんなこと絶対にありえないのは空を飛ぶ猫がいないくらい明らかだ。 とまあそんな訓練をサボりもせずやってきて色ボケとはあんまりだと思うんだよね。 あたしの口から棘を含んだ言葉が飛ぶ。 「色ボケって何ですか、あたしが今までやらなきゃいけないことすっぽかして遊んでたことありますか? 別に姉御が目に毒だっていうなら控えますけど何もそんな言い方しなくたって」 「だからそうじゃなく……いや確かにそういう意味でもあるんだが……」 「……」 「……」 「……」 「………夜」 「夜?」 「……夜、お前の部屋から声が聞こえてくる」 「……」 「……」 えーと、それって。 「――――――――――――!!?!??!?!!!?? な、な、な、なんっ………」 「それもアホのように毎夜毎夜。昨日だって寝ようとしたら……」 「ちょ、ちょっと待ってよ!?昨日は普通に寝ましたって!だって火曜と金曜はお休みにしようって……」 「……」 「……」 「あ、そ、そうか、悪かった」 「い、いや分かってくれればいいですけど」 「……」 「……」 「……え、週二日以外は毎晩?」 ……………………。 …… じ…… 自爆したーーーーーーー!? っていうか彼との夜の生活を曜日まで!? 羞恥と極限の混乱に陥りながらも、 あたしの耳は姉御の「なんだ、やっぱり色ボケじゃないか」と言うセリフを聞き逃さなかった。 くうぅっ。 恥ずかしい。消えてしまいたい!セクハラだ!……ええい、これも全部姉御のせいだっ!! あたしの心に理不尽な復習の炎が灯る。 心の奥からこみ上げるヤケクソ気味の羞恥に突き動かされ、あたしは報復の刃を抜いた。 「あ、姉御だって人の事いえないじゃないですか!? 昨日の晩、壁の向こうから一人で慰めてる声を聞かされてなかなか寝付けませんでしたよ! ……き、聞きたくなかったけど聞いちゃったんですからね!?」 「……」 「……」 「……………ええと」 え、何この反応。そんなナチュラルに困惑した顔をされても…… 「昨日から、私の部屋は一階に移ったんだが」 「え」 そうなの?とするとあの声は…… かちゃん。 音のしたほうに顔を向ける。 あ、いつの間に来たんですか副長。 どこにも見ないと思ったがやっぱり来たらしい。 建物自体のおしゃれさと劇場への期待で興奮しているみたい。 スプーンを取り落としたことにも気付かない様子で、緑色の髪と見事なクリスマスカラーのコントラストを作るほど 顔を 真っ赤に ……………………。 …… ご…… 誤爆したーーーーーーー!? 「いやあの」 「すっ……… ………すいませ……………………!!!」 誤魔化そうとする間もなく副長は泣きそうになりながら逃げ出した。 そのまま逃げていくかと思いきや、空気の読めないレジ員に止められて半泣きでお金を支払っている。 後に残された気まずい沈黙の中、あたしも冷静さを取り戻してきた。 「……お前、あれは」 「スイマセンでした、ほんとスイマセンでした」 「いや別に悪気が無いのは分かってるんだが……」 「うぅ、悪いことしたなぁ。姉御もなんかすいませんでした」 「あ、まあ、気にするな」 大きな犠牲を(副長が)払いながらもなんとなく和解する。 何か話す雰囲気でもなくなり、あたし達はしばらく無言でお茶をすすった。 …… しばらくして、下腹部に誰もが知るあの感覚が走る。 外に比べてここは石造りの大きな建物で気温は低いし、身体を冷やしたかな? 「すいません、トイレ行って来ていいですか」 「ああ、そこをまっすぐ行って突き当たりを右だ。しばらく行くと分かるはずだ」 「はい」 そうしてあたしは喫茶コーナーを離れ、トイレを探すために歩き出した。 「あ、右じゃなく左だったか……まあ案内も出てるしすぐ気付くだろ」 ―――――――――――――――――――――――――― ――現在、12時05分。 あたしは急ぐ。 なんだってこんな事になったんだろう。 まだまだ大丈夫だと思って迷子の親を捜してあげたのが間違いだったのか。 ううん、あれを間違いと言うほど不人情な人間ではないつもりだ。だけど、そのツケは今確実に来ている。 あたしが別のところに気を取られて気付かないでいるうちにそれはいつのまにか差し迫ったところまで来ていた。 意識した瞬間、時間経過で増大したそれはあたしから全ての余裕を奪う。 焦ってあたしは元の場所へ…… ……あたしは、自分のいる場所が分からなくなっていた。 そんなわけであたしは今、下腹部を刺す感覚に耐えながらトイレを探してこの広い建物をさまよっている。 一歩歩くごとに、着実に大きくなるその感覚。 おかしい。トイレはどこ?この西館どこかにはあるはずなのに…… ふと目を向けた先に、所狭しとプリントや張り紙が貼られている掲示板を見つける。 今も職員らしき女の子が脚立に上って新しい張り紙をしている最中だ。 もしかしたら館内の地図が載っているかもしれない。 そう判断したあたしは、その掲示板へと近寄っていった。 「遅いな………何やってるんだ?……何だか私もトイレに行きたくなってきたぞ……」 掲示板に近寄っていくあたしの先で、女の子が作業を終えたようだった。 張り紙をしている間前のめりだった身体を戻し、屈めていた背をうーんと伸ばす。 あ、危ないよ? そんな不安定なところで身体を反らしたりしたら後ろにひっくり返っ………ちゃったああああぁぁぁ!! 「ひぁっ……!?」 女の子の悲鳴になりかけた声が耳に届く。 あたしは反射的にダッシュをかけ、脚立ごと倒れてくる女の子の下に走りこんだ。 オーライ、このくらいなら楽勝で間に合うって…… どさっ。ガッシャアアアン。 「………!!!」 はっきり言って、このときの自分をほめてあげたい。 尿意のことも忘れて本気でダッシュした上、これだ。 確かに落下位置にいくのは楽勝だった。 だけど、あたしには生憎落ちてくる女の子を受け止めて姿勢を崩さない程の腕力は無いのだ。 当然のことながら、姿勢の悪さも手伝ってあたしは女の子を受け止めたまま床にしりもちを突き…… ……女の子が、下腹部に落ちた。 もう一度言おう。はっきり言って、このときの自分をほめてあげたい。 膀胱が破裂するかと思うような衝撃に声も出さず悶えるあたしに、女の子がおずおずと声をかけてくる。 「あ、あの!すいません、大丈夫ですか!?……あ!あの、私が落っこちたせいで何か怪我を……」 「だ、大丈夫、平気……」 「そう……ですか……?」 「うん……あ、それより……聞いてもいい?トイレ、どこ……?」 「え?」 不幸中の幸いだ、この子にトイレまでの最短距離を教えてもらおう。 「えと……一番近いトイレは反対側……東館の二階にありますけど。案内、出てませんでした?」 「………え?」 …… ……… …………姉御ーーーーーーー!? ……そろそろ本当に限界だ。 あたしは気の遠くなるような距離を踏破し、東館までやってきていた。 気の遠くなる距離といっても百メートル足らず、普段のあたしなら10秒とちょっとで走り抜けられる距離だ。 だけどもはや走ることすら出来ないあたしにとってそれは無限とも思える距離だった。 辛うじて普通の歩き方に見せているが、見る人が見ればあたしの歩き方の不自然さに気付くだろう。 あと少し、あと少し…… …… ……見えた! 東館二階、職員も使う小トイレ。男女用それぞれ1つずつしかないそのトイレのくすんだ扉も、 今のあたしには天国の扉に見える。 洗面所に入ってすぐ右側、『女子用』のプレート。あたしはそのドアノブに手をかける。 長かった……間に合ってよかった。 やっと、やっと。 やっと……… がたん ……………え? ドアノブに付いた小窓。 そこから覗く色は。 ……『使用中』を示す、赤、だった。 ―――――――――――――――――― ざーーー。 未だ被害を抑えるために無限と思える時間を耐え忍ぶギリギリの感覚。 そしてそれでも間に合わずに一部を漏らしてしまった絶望。 その二つが入り混じって奇妙な温度になっているあたしの頭に、遠くで水の流れる音が聞こえる。 そして、ドアの開く音。 「……こんなところで何してるんだ?」 聞こえるはずの無い声が聞こえてあたしは顔を上げる。 ……姉御? ………。 ああ、そうか。 姉御が入ってたのか。 姉御が入ってたからあたしは、 「……っ!」 「うわっ!?」 だっ。 ばたん。 かちゃかちゃかちゃ…… ――――――しばらくお待ちください―――――― ざーーー。 醒めた頭であたしは昨日の訓練を思い出す。 「常に半身で……グリップは柔らかくしっかりと……」 習ったことを呟きながら身支度をする……下着はトイレットペーパーに包んで捨てる。 ズボンに隠してある簡易ナイフを取り出し、しっかりと握る。 「……」 そして、何かに導かれるように、もう一本をこれまで使わなかった左手に握った。 「……よし」 よし、これで、戦える。 「……」 そしてあたしは、 「……っ!!」 ドアを蹴り開けた。 「どうし……うわっ!?」 「うわああああぁぁぁぁん!!」 「ちょっ、おい、ちょっと待て!いきなりなんだ!?」 「うるさい、うるさい、うるさああぁいっ!!」 「待てって!何だ!?何で泣いてるんだ!?私が何か悪いことをしたか!?」 ああ、ごめんね姉御。 本当は分かってるの。 姉御のあれはほんのちょっとした間違いで、あんなでかでかとした案内に気付かなかったあたしの過失の方が ずっと大きいんだって事は。 でも、でもね、姉御の言うことを疑わなかったあたしの最後の希望を、 よりによって姉御が打ち砕くのはあんまりだと思うんだ。 なんかもう、自分でもどうにもならない。誰かにこの怒りをぶつけないとやってられないの。 ほんとにごめんね、でも今だけは言わせて。 「姉御なんて…………だいっきらいだああああぁぁぁぁ!!!」 余談だが、翌日からの修行は一対一をすっ飛ばして次のステップに入った。 → 駆け出しローグの日記 アイゼンにて ← 駆け出しローグの日記
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/83.html
女性I:日笠陽子 ※以下ネタばれを含みます 女性I:日笠陽子 汎用台詞 サムライスキル トリックスタースキル デストロイヤースキル サイキックスキル ハッカースキル コメント欄 汎用台詞 上へ キャラクター登録時 「腕がなるなあ!」 逃走時 「これで一安心」 勝利時 「悪くなかったよ」「首尾よーし」「さ、次行くよ」 対ドラゴン戦 「後何匹居るんだ?」「なかなか手強かったな」 対帝竜戦 「やった!やった!大勝利!」「ふう、どうにかなったな」 イベント勝利時 「いい加減にしときなよ」(首都高戦)「あんたの好きには、させないから!」(人竜戦)「取り戻した・・・未来!」(真竜戦?)「ホント強いね、アンタ」(人類戦士戦) レベルアップ時 「また一歩前進だな」「この調子で行こう」 パーティ加入 「任せとけ!」 室内 「おはよう!」(通常)「嫌だよ……」(悲)「すっごいな!」(喜)「はふぅ」(ゼロ=ブルー打倒直後) 料理 「別に良いけど…… これでいいのかな?」 スカイラウンジ 「もっと、ぎゅーって……」 サムライスキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト 旋風巻き 「三重の刃(やいば)!」 金翅鳥王旋風 「旋風(つむじ)の刃(やいば)!」 袈裟斬り 「是非も無い」 力閂オロシ 「ここは私が!とりゃああああぁっ!」 トンボ斬り 「そこだっ!」 影無し 「すぐ終わる」 収刀の紡ぎ 「納刀!」 崩し払い 「ここは私が!後ろ崩しだ!」 モミジ討ち 「ここは私が!動くなよ!」 フブキ討ち 「ここは私が!急所は外した」 不動居 「今は期を待つ!」 風林重ね 「二の太刀は任せろ」 十六手詰め 「ここは私が!おおおおおっ!」 抜刀の紡ぎ 「抜刀!」 修羅の貫付け 「先手は貰った!」 刃下のリアクト 「きっちり仕返す!」 練気手当 「立て直すよ!」 赤化の呼気 「もっと力を!」 黒鋼の呼気 「負けられないから!」 丹田法の訓 「油断しないで!」 乱れ散々桜 「ここがお前の死に場所だ!たあっ! 飛揚乱舞!せああっ! はあああっ!はあっ! 安らかに眠りな!」 トリックスタースキル 上へ 通常攻撃(短剣) 通常攻撃(銃) 「はぁっ!」「やっ!」 エグゾースト 「たぁあっ!」 タランテラ 「動きを止める!」 スコルピオ 「命取りだよ!」 ヴァンパイア 「もらったっ!」 フルムーンヴァンプ 「準備オッケー! 根こそぎいただき!」 ベノムアンプリフ 「準備オッケー! 悶えてな!」 アサシンアイズ 「百発百中!」 ベノムフェティシュ 「」 ラッシュショット 「準備オッケー! 当ったれぇ!」 エイミングショット 「準備オッケー! 狙いは…そこ!」 ダンシングバレット 「たぁあっ! お相手してあげる!」 ジャンプショット 「たぁあっ! 弾けろ跳弾!」 ハイディング 「隠れるよ!」 ブッシュトラップ 「準備オッケー!」(使用時)「ガラ空きだっ!」(発動時) チーターマン 「一斉攻撃いくよ!」 アサシンズリアクト 「いつでもいいぞ…!」 エスケイプスタンス 「せーので逃げるよ」 トリックハンド 「効果てきめん!」 サクリファイス 「」 狂咲きバッドヘヴン 「そんなに死にたいの?」「私の全部をあんたにあげる!」「ドンピシャ!」「冥途の土産に持っていけぇ!」 デストロイヤースキル 上へ 通常攻撃 エグゾースト 正拳突き 「はあぁっ!」「せぇぃっ!」 デストロイチャージ 「胆力充填!」 ジャブ 「てやっ!」 ダブルフック 「仕掛ける!」「強めに行くぞ!」 スピネイジブロウ 「はぁぁっ!」「ピヨってろ」 釣瓶マッハ 「ハイッ!ハイッ!降参させないよ」 クインテッタ 「仕掛ける!」「痛ったー…!」 ドリルクロウラー 「仕掛ける!」「まだまだまだまだ!」 迎撃スタンス 「かかってこーい!」「はいっ!」 迎撃スタンス・重式 「絶対負けない」「はいっ!」 オトシ前上等! 「怒らせたなっ!」 牙折る也 「歯ごたえ十分!」「行ける!」 爪砕く也 「手合わせしようよ!」「行ける!」 吹裂く也 「さあ来ーい!」「行ける!」 凶転ず也 「おいでー、弱虫」「行ける!」 怒りの重爆 「はぁぁっ!」「こんの、無礼者!」 デストロイリアクト 「一発っ!」 先制デストロイ 「気合い十分!」 瀕死のド根性 「死んでたまるかーっ!」 パリングシールド 「構えろ!」 スカイハイメテオ 「頭上に注意しな!」「はぁぁっ!」「ぬうっ!はぁぁっ!」「くらえ!流星落とし!」「どりゃっ!」 サイキックスキル 上へ 通常攻撃 「はあっ!」「しゃっ!」 エグゾースト 「ううぅう!」 フレイム 「火祭りだ!」 イフリートベーン 「ううぅう! 燃えカスになりな!」 ヒートボディ 「こっち・・・来るなよ!」 フリーズ 「凍っちゃえ!」 アイシクルエデン 「ううぅう! 氷攻めだ!」」 ゼロ℃ボディ 「絶対近寄んな!」 エレキ 「いっけえぇ!」 ボルトアヴェンジ 「ううぅう! 100万ボルトだ!」 プラズマジェイル 「貫(つらぬ)け雷(いかずち)!」 デコイミラー 「身代わりヨロシク!」 半径50mの支配者 「読み通りだな!」 マイクロバースト 「やってやる! 火照ってきたか?」 マナフローター 「景気よくね!」 コンセントレート 「集中っ…!」 キュア 「じっとしてて」 リカヴァ 「やってやる... すぐ治すから」 リザレクション 「やってやる... おーい、起きろ」 デッドマンズリアクト 「ううぅう! 万全を期す!」 魔力の湧水 「私の番だ! いいじゃん!」 オートリカヴァ 「やってやる! 回復しとくぞ」 黒のインヴェイジョン 「聞こえたぞ...アンタを呼んでる...死者の声!ええい!愉しいかい?」 ハッカースキル 上へ 通常攻撃 「ふっ!」「だあっ!」 エグゾースト 「おおぉお!」 アタックゲイン 「肉弾戦でタコ殴り!」 ディフェンスゲイン 「守備固めはパーフェクト!」 リジェネレーター 「役に立ってね!」 119ナノマシン 「おおぉお! 戦線復帰、急げ」 Bデータイレイザー 「おおぉお! 面倒なのは消しとくよ」 ファイアブレイク 「熱いの反対!」 アイスブレイク 「寒さをしのぐ!」 Aスキルコーラー 「おおぉお! 自主的に動け!」 ハッキングワン 「プラグ装着!」 ハッキングゼム 「プラグ乱れ撃ち!」 マッドストライフ.x 「かく乱作戦!」 スケイプゴート.x 「協力しなさーい!」 ロストパワー.x 「弱っちくなれ!」 バッドインバリッド 「おおぉお! ついてないね」 スリープオール 「おおぉお! とにかく寝てて!」 カースオール 「おおぉお! がおー!」 ハッキングリアクト 「おおぉお! ダメ押ししちゃえ!」 リアクターチアー 「おおぉお! 偉いぞ、ガンバ!」 クイックハック 「味方にしちゃえっ!」 サバゲーナレッジ 「おおぉお! 楽になった?」 禁断の秘技 「おお、心の友よ…」「開け!デバッグモード!」「当たれー!」「無敵スイッチ、オン!」 コメント欄 登録時の台詞は「腕がなるなあ!」です。誰か編集お願いします -- 名無しさん (2011-12-24 21 28 08) 人竜戦「あんたの好きには、させないから!」だったかと思います。 -- 名無しさん (2012-01-14 09 34 38) ↑ここまで反映したよー! -- 名無しさん (2012-01-14 22 10 21) サイキックのスキル、ヒートボディの声は「こっち・・・来るなよ!」だったはずです。誰か編集お願いします。 -- 名無しさん (2012-01-15 19 26 16) サイキックの黒のインヴェイジョンの最後は「愉しんでおいで」です -- 名無しさん (2012-01-16 02 02 44) サイキックのゼロ℃ボディはたしか「絶対近寄んな」だったはず -- 名無しさん (2012-01-18 15 29 48) サイキックのスキル、マナフローターの声は「景気よくね!」だったはずです。誰か編集お願いします。 -- 名無しさん (2012-01-28 14 04 58) ハッカーの禁断の秘儀「おぉ、心の友よ!開け、デバッグモード!当たれー!無敵スイッチ、オン!」だったかと。 -- 名無しさん (2012-01-30 03 43 15) サイキックとハッカー埋めときました。帝竜戦セリフも一つ足りなかったので追加。 -- 名無しさん (2012-04-07 14 50 15) 真竜戦は「取り戻したんだ……未来!」に聞こえる。「んだ」の部分が曖昧なのが何とも。 -- 名無しさん (2013-03-22 08 13 33) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/7d2020/pages/19.html
概要 スキル一覧 スキル詳細 コメント 概要 身体能力Sランク、特に剣技に長けた者から選抜される攻守に優れたオールラウンダー 雑魚戦向きの抜刀とボス戦向きの居合を状況に応じて使い分けることで真価を発揮する職。 抜刀スキルは複数攻撃や全体攻撃、最速攻撃など使いやすいものが揃っている。消費マナも居合より控え目。また、戦闘開始時は抜刀状態であることもポイント。速攻・殲滅に向くスタイルだと言える。 自動取得の袈裟斬りはMAXまで育てても、総ダメージ量は旋風巻きと変わらない。優先させて育てるなら、多くのSPが取得できるフロワロに有効な旋風巻きがよい 居合スキルは単体攻撃でマナ消費も多いが、状態異常を与える属性攻撃や次の攻撃を強化といった大物相手に重宝するスキルが揃っている。但し、火傷・凍傷などのダメージはサイキッカーのヒートボディ・ゼロ℃ボディの方が高いので、PT内にサイキッカーがいる場合 あえて取得する必要は無い 居合状態への移行には収刀の紡ぎを使うか、居合の心得の装備が必要。居合の心得なら戦闘開始時から居合状態だが、アクセサリー枠が1つ埋まる。 パーティにサイキックがいないと意味が無いスキルがあるため、フル活用するならPT構成から考える必要がある。 自己強化スキルや自己回復スキルも持っている。対象は自分のみだが、効果自体は優秀。 スキル一覧 スキル名 効果/最大LV 解禁条件 備考 LIFEボーナス 最大LIFEにボーナスを得る 5 初期 MANAボーナス 最大MANAにボーナスを得る 5 改修(Lv1) 旋風巻き 【抜刀】敵全体をランダムに複数回攻撃する 5 初期 フロワロに有効 金翅鳥王旋風 【抜刀】敵全体に大ダメージを与える 5 改修(Lv3) 袈裟斬り 【抜刀】敵単体に中ダメージを与える 5 初期 自動修得/不要 力閂オロシ 【抜刀】敵単体に大ダメージを与える+出血効果 5 改修(Lv2) 有用、居合メインでないなら必須レベル トンボ斬り 【抜刀】敵単体に中ダメージ+空中の敵に有効 5 改修(Lv1) 有用 影無し 【抜刀】敵単体に中ダメージ+最速行動+スタン効果 5 改修(Lv2) 収刀の紡ぎ 【抜刀】敵単体に攻撃後、居合状態にスイッチする 5 改修(Lv1) 有用だが強くないので育成の必要は無い 崩し払い 【居合】敵単体に大ダメージ+敵の状態異常耐性を必ず下げる 5 改修(Lv2) モミジ討ち 【居合】敵単体に炎属性の中ダメージ+火傷効果 5 改修(Lv1) サイキッカーがいれば優先順位は低い フブキ討ち 【居合】敵単体に氷属性の中ダメージ+凍傷効果 5 改修(Lv1) サイキッカーがいれば優先順位は低い 不動居 【居合】次の攻撃が2倍以上になり状態異常付着率も高める 5 改修(Lv2) 風林重ね 【居合】サイキックの属性魔法攻撃に合わせて追撃する 5 改修(Lv2) 十六手詰め 【居合】敵単体に超大ダメージを与える+攻撃必中 5 改修(Lv3) 抜刀の紡ぎ 【居合】敵単体に攻撃後、抜刀状態にスイッチする 5 改修(Lv1) 有用だが強くないので育成の必要は無い 修羅の貫付け 【自動発動】戦闘開始時、敵全体に攻撃する 5 改修(Lv2) 有用 刃下のリアクト 4ターンの間、大きなダメージを受けると再行動が可能になる 5 改修(Lv2) 練気手当 自分のLIFEを回復する+最速行動 10 初期 赤火の呼気 ターン経過ごとに攻撃力アップ(10ターンまで有効) 5 初期 黒鋼の吸気 ターン経過ごとに防御力アップ(10ターンまで有効) 5 改修(Lv1) 丹田法の訓 6ターンの間、味方全体の最大LIFEを高める 5 改修(Lv3) 乱れ散々桜 【EX専用奥義】敵単体に超絶大ダメージを与える 1 改修(Lv2)奥義イベントクリア スキル詳細 LIFEボーナス 最大LIFEにボーナスを得る (※) 効果は小数点以下切上げ LEVEL 必要SP MANA 効果 備考 1 150 - LIFE*1.10 2 550 - LIFE*1.15 3 1500 - LIFE*1.20 4 3000 - LIFE*1.25 5 5500 - LIFE*1.30 他の職にも言えるが序盤で倍率系のスキルは元のLIFEが低いためあまり効果は無い。Lv1でLIFEが10%伸びるので、とりあえず1だけ振っておき、終盤に伸ばすのが有効となる。 サムライの場合、刃下のリアクトとの兼ね合いも考えてあえて振らないのも一つの手。安定性との天秤でどうぞ。 MANAボーナス 最大MANAにボーナスを得る (※) 効果は小数点以下切上げ LEVEL 必要SP MANA 効果 備考 1 300 - MANA*1.10 2 750 - MANA*1.15 3 2000 - MANA*1.20 4 4000 - MANA*1.25 5 6000 - MANA*1.30 LIFEボーナスと同じく、Lv1で10%伸びるので、とりあえず1だけ振っておき、終盤に伸ばすのが有効となる。 旋風巻き 【抜刀】敵全体をランダムに複数回攻撃する LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 150 2 105 525 攻撃力x0.60 回数3 1.8 2 250 500 攻撃力x0.50 回数4 2.0 3 550 攻撃力x0.45 回数5 2.25 4 1200 480 攻撃力x0.40 回数6 2.4 5 2000 490 攻撃力x0.40 回数7 2.8 対象選択不能なランダム全体多段攻撃。Lvの上昇に併せて最大7回まで攻撃回数が増える。その攻撃回数の多さ故、マインドブースターを装備して使用すればEXゲージがモリモリ溜まる。 この性能で消費MANA2は破格と言ってよく、通常攻撃代わりにガンガン使える。最初はこれだけ伸ばしても問題無いくらい。唯一の欠点は撃破処理が攻撃終了後な点。たとえLIFE=0になった敵がいても、ターゲットからは除外されない。 雑魚散らしに大変役立つが、ターゲットが偏りすぎてオーバーキルしてる横で別のマモノが無傷だったりするのはご愛敬。 ドラゴンなど単独で現れる相手だと標的がばらけないので7回攻撃が光る。だが倍率の低さ故、防御力が高い敵には相性が悪い。 フロワロシードはどんな攻撃でも1か2しかダメージが入らず、さっさと倒さないと逃走してしまう。そのためこのスキルが大活躍。 サムライの攻撃としては珍しく、遠距離攻撃扱い。近接攻撃へのカウンター対策にも。 金翅鳥王旋風 【抜刀】敵全体に大ダメージを与える LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 3000 6 120 150 攻撃力x1.5 スキル習得 2 3500 攻撃力x1.6 攻撃力↑ 3 4000 攻撃力x1.7 攻撃力↑ 4 4500 攻撃力x1.8 攻撃力↑ 5 5000 攻撃力x1.95 攻撃力↑ 敵全体に大ダメージを与える。と記載されてはいるが大ダメージという印象は受けづらい。トリックスターのダンシングバレットと同程度であり、あちらと違い空中特効等も無いのでダメージの伸び代がほぼ無い。 確実に敵全体にダメージを与えられるのは利点。旋風巻きと同じく遠距離攻撃扱い。修羅の貫付けと並んで雑魚掃除に活躍。SPD補正が120と比較的高めなのも評価点。 サイキックのマナフローターと併用すると仲間と共に超低燃費雑魚狩りが可能。 読みは「こんじちょうおうせんぷう」。金翅鳥王はガルーダ、カルラと同義。 袈裟斬り 【抜刀】敵単体に中ダメージを与える LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 0 3 100 500 攻撃力x2.0 習得済み 2 120 攻撃力x2.1 攻撃力↑ 3 250 攻撃力x2.2 攻撃力↑ 4 400 攻撃力x2.3 攻撃力↑ 5 750 2 攻撃力x2.5 攻撃力↑ MN3→2 攻撃倍率が高く、安定したダメージが通る汎用性の高い技。敵一体に確実に大ダメージを与えたい時に。 Lv5までの必要SPが1520とSPコストが安いのも利点で、Lv5まで育てれば2マナで使える。総じて序盤の要となるスキル。ただし、スキルレベル上昇に伴う攻撃力の上昇が低く、上位スキルに影無しが存在するためLv1のまま運用するのもあり。 旋風巻きを重点的に育てていると影が薄くなりがち。この場合でもLv1推奨か。 力閂オロシ 【抜刀】敵単体に大ダメージを与える+出血効果 LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 2000 5 100 500 攻撃力x4.0 スキル習得 2 2500 攻撃力x4.25 攻撃力↑ 出血強化 3 3500 攻撃力x4.5 攻撃力↑ 出血強化 4 5000 攻撃力x5.0 攻撃力↑↑ 出血強化 5 7500 攻撃力x5.5 攻撃力↑↑ 出血強化 ダメージ倍率が高い、中盤からのサムライの主力スキル。居合スタイル重視でないなら取得必須と言っても過言ではないほど。 出血は発動すればラッキー、くらいに考えておこう。相手次第だが、発動するまでもなく倒せることも多い。それほど単純に威力が高い。また、コレで速攻できないような長期戦なら居合に切り替えたほうが良い、というのもある。出血自体は長期戦向きの状態異常なのだが。 もし活かしたいならハッカーや短剣型トリックスターと組ませるのがオススメ。 読みは「ちからかんぬきおろし」との事。(2011/12/19 新納氏のTwitterより) どちらかというと、中途半端に硬い雑魚や、道中ドラゴンを速攻で沈めたいときに役立つ。 トンボ斬り 【抜刀】敵単体に中ダメージ+空中の敵に有効 LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 300 4 100 500 攻撃力x1.75 スキル習得 2 550 攻撃力x2.0 攻撃力↑ 3 1300 攻撃力x2.5 攻撃力↑↑ 4 3000 攻撃力x3.0 攻撃力↑↑ 5 5500 攻撃力x4.0 攻撃力↑↑ 空中特効スキル。空属性弱点の敵用に1だけでも持っておくと便利。 Lv3以降目に見えてダメージが伸びる。中盤以降飛行系ドラゴンが増えてくるので、Lv5があるとドラゴン戦が楽になる。特に瞬殺できないと乱入祭りになる国分寺で頼りになる。 旋風巻き、金翅鳥王旋風と同じく遠距離攻撃扱い。 影無し 【抜刀】敵単体に中ダメージ+最速行動+スタン効果 LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 800 2 最速 500 攻撃力x2.5 スキル習得 2 1200 攻撃力x2.75 攻撃力↑ スタン強化 3 1600 攻撃力x3.0 攻撃力↑ スタン強化 4 2000 攻撃力x3.25 攻撃力↑ スタン強化 5 2500 攻撃力x3.5 攻撃力↑ スタン強化 LV1でもLV5袈裟斬りと同等の威力で消費MN2、さらに付加効果ありと袈裟斬りの上位スキル。 倍率も高い事から覚える頃の雑魚なら一撃で倒す事もできる スタンを最速で付与できるので、素早い相手に邪魔されずに仲間が行動できるのも重要。案外勘違いされ易いがスタンの効果は最遅にする効果 収刀の紡ぎ 【抜刀】敵単体に攻撃後、居合状態にスイッチする LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 150 1 100 500 攻撃力x1.2 スキル習得 2 200 攻撃力x1.4 攻撃力↑ 3 700 攻撃力x1.6 攻撃力↑ 4 1200 攻撃力x1.8 攻撃力↑ 5 2000 攻撃力x2.0 攻撃力↑ 居合いの前提になるスタイルチェンジ技。 スイッチのためだけならLv1で充分。ダメージも妥協したくない場合はLv5にしよう。 消費1なので、袈裟斬り代わりに使うという手も考えられる。 蛇足だが、居合状態だと通常攻撃のモーションが抜刀時とは別のものになる。 崩し払い 【居合】敵単体に大ダメージ+敵の状態異常耐性を必ず下げる LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 2500 7 120 500 攻撃力x4.0 スキル習得 2 3000 攻撃力x4.25 攻撃力↑ 弱体強化 3 4000 攻撃力x4.5 攻撃力↑ 弱体強化 4 5500 攻撃力x4.75 攻撃力↑ 弱体強化 5 7000 攻撃力x5.0 攻撃力↑ 弱体強化 ダメージもさることながら、バッドステータスの付着率が上がるのでPT構成次第では非常に有用なスキル。ハッカーや短剣トリスタがいるなら取得優先度は高くなる。 属性を考慮しない場合の威力は崩し払いLv2≧モミジ/フブキ討ちLv5なので、主力にするならLv3以上推奨。 このスキルに限らず、居合構えの技はSPD補正が優秀。 モミジ討ち 【居合】敵単体に炎属性の中ダメージ+火傷効果 LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 250 5 120 500 攻撃力x2.5 スキル習得 2 500 攻撃力x2.75 攻撃力↑ 火傷強化 3 1300 攻撃力x3.0 攻撃力↑ 火傷強化 4 2500 攻撃力x3.5 攻撃力↑↑ 火傷強化 5 5000 攻撃力x4.0 攻撃力↑↑ 火傷強化 そこそこの攻撃力と火傷付加効果を持つ火属性スキル。火傷になると攻撃・防御が下がるため攻防一体の使いやすいスキル。 火傷ダメージはLv5で71。低下効果が欲しいボス戦のダメージソースとしては期待できない。オマケ程度に考えよう。 お台場で高Lvモミジがあると非常に頼りになる。 フブキ討ち 【居合】敵単体に氷属性の中ダメージ+凍傷効果 LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 250 5 120 50 攻撃力x2.5 スキル習得 2 500 攻撃力x2.75 攻撃力↑ 凍傷強化 3 1300 攻撃力x3.0 攻撃力↑ 凍傷強化 4 2500 攻撃力x3.5 攻撃力↑↑ 凍傷強化 5 5000 攻撃力x4.0 攻撃力↑↑ 凍傷強化 こちらは凍傷付与の氷属性スキル。凍傷はSPDが下がるため、解除までのターンは回復等を安心して先行発動できる。 凍傷ダメージはLv5で71。やはりダメージソースとしては微妙。 氷属性が効く敵は意外と多い。特に国分寺では八面六臂の大活躍。 不動居 【居合】次の攻撃が2倍以上になり状態異常付着率も高める LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 3000 7 100 0 攻撃力x2.1 スキル習得 2 4500 攻撃力x2.2 攻撃力↑ 状態異常付着↑ 3 7500 攻撃力x2.3 攻撃力↑ 状態異常付着↑ 4 8500 攻撃力x2.4 攻撃力↑ 状態異常付着↑ 5 9500 攻撃力x2.5 攻撃力↑ 状態異常付着↑ 次の攻撃の威力を2倍以上に引き上げる。なんと、奥義にまで効果が乗る。スキル連打よりこれでブーストしてから使った方が効率が良い。 消費MNが意外とあるのでMN不足で本命が撃てなかったり、敵に殺されたりしては本末転倒なので注意。LvMAXで実測2.5倍程度。 一度攻撃するか戦闘不能で効果は切れるが、補助スキルやアイテムなら使っても効果が切れない。 状態異常付着のない攻撃だと、異常付着率上昇効果だけ残る。不動居→奥義→モミジorフブキと繋げてもいい。 状態異常付着率も高めるが、敵にバラ撒きたいだけならモミジ・フブキ討ちを連発した方が良いだろう 風林重ね 【居合】サイキックの属性魔法攻撃に合わせて追撃する LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 2000 6 最速 単体時500・全体時1匹につき150 攻撃力x1.x スキル習得 2 2500 攻撃力x1.x 攻撃力↑↑ 3 3500 攻撃力x1.x 攻撃力↑↑ 4 5000 攻撃力x1.x 攻撃力↑↑ 5 6500 攻撃力x1.x 攻撃力↑↑ サイキックがいるなら有用。いないなら完全に死にスキル。追撃対象は属性魔法だけなので、無属性のマイクロバーストと黒のインヴェイジョンでは発動しない。 某SQのチェイスと違い、モミジ討ちやフブキ討ちには反応してくれない。あくまでサイキックのスキルでないとダメ。 サイキックの魔法で対象がいなくなると、他の敵が残っていても不発に終わる。 使ったのが全体攻撃魔法なら追撃も全体に行う。不動居やエグゾーストも併用可能で威力を大きく伸ばせる。サイキック2人で魔法を使えば両方に追撃できるが、不動居は1発目のみ、エグゾーストはそのターンの追撃全てに効果が乗る。 サイキック側の魔法の威力には影響されず、魔法の属性だけが乗る模様。前作のエレメントフォロアーだと思って使うとがっかりする。 Lvアップによる威力上昇率が高く、Lv5なら十六手詰めと遜色ない威力。弱点属性を突けば十六手詰めを超える。不動居を使用した次ターン、サイキックの回復が必要であれば十六手詰め、必要なければ属性魔法に風林重ね、の2択で使うのがベターか。 居合の心得を携えれば最強の雑魚狩りスキルの一つとなる。サイキックの全体化スキルに追撃すれば、耐えられる雑魚はほぼ居ない。 十六手詰め 【居合】敵単体に超大ダメージを与える+攻撃必中 LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 7500 10 120 400 攻撃力x5.5 スキル習得 2 8000 攻撃力x5.75 攻撃力↑ 3 8500 攻撃力x6.0 攻撃力↑ 4 9000 攻撃力x6.25 攻撃力↑ 5 9500 攻撃力x6.5 攻撃力↑ ダメージ倍率が非常に高く、居合スタイルでのボス戦メイン火力。ただしMANA消費が大きい。連発するなら不動居を併用すると消費が減り、ダメージも増すので効率的。 必中はオマケ程度。盲目にならない限りはまず攻撃は外れず、盲目持ちの相手にこのスキルが必要な場合もごく僅か。 抜刀の紡ぎ 【居合】敵単体に攻撃後、抜刀状態にスイッチする LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 120 1 100 750 攻撃力x1.2 スキル習得 2 250 攻撃力x1.5 攻撃力↑ 3 550 攻撃力x1.x 攻撃力↑ 4 900 攻撃力x1.x 攻撃力↑ 5 1500 攻撃力x1.x 攻撃力↑ 居合状態から抜刀状態へ戻すための技。とはいえ居合状態から抜刀状態へ戻す意味は薄い。スタイルチェンジ技よりも、居合状態の低燃費攻撃技と考えたほうが良いかもしれない。その場合Lv5まで上げるといい。 居合の心得を使うなら取っておくと小回りが効いて便利。 修羅の貫付け 【自動発動】戦闘開始時、敵全体に攻撃する LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 1000 0 戦闘開始直後 50 攻撃力x1.5 スキル習得 2 1500 攻撃力x2.0 攻撃力↑↑ 3 2000 攻撃力x2.5 攻撃力↑↑ 4 2500 攻撃力x3.0 攻撃力↑↑ 5 3000 攻撃力x3.5 攻撃力↑↑ 確率発動なので過信は禁物だが、Lv3くらいまで上げておくと発動した瞬間敵が壊滅する。Lv5あると裏ダンジョンでも雑魚が一掃可能。レベル上げの時間短縮に非常に役立つ。 ちなみに不意打ちされても発動すれば即座に斬る。 同様の効果のデストロイヤーの先制デストロイと比較しても威力は圧倒的に上。サムライのメリットの一つと断言できるくらいの超破壊力。 威力の割に必要SPがそこまで多くないのも嬉しい。 刃下のリアクト 4ターンの間、大きなダメージを受けると再行動が可能になる LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 500 2 100 0 被ダメージLIFE%以上 スキル習得 2 1000 被ダメージLIFE%以上 LF割合低下 3 1500 被ダメージLIFE%以上 LF割合低下 ターン数4→5 4 2000 被ダメージLIFE%以上 LF割合低下 5 2500 被ダメージLIFE%以上 LF割合低下 リアクト発動=大ダメージを受けているということなので、回復に通常行動を一手割かずに済むのは利点か。 いざという時の保険にはなるので余裕があれば使っておく、くらいの感覚で。 HPやDEFが増えれば増えるほど発動しにくくなるので、丹田法の訓や防御アップスキルとの相性は悪い。なお終盤や隠しダンジョンのドラゴンはそれら込みでも発動するほどの攻撃力。 サムライソロ限定の奥義クエストを、低レベルでクリアを狙う場合は必須スキル、かもしれない。 LvMAXで最大LIFEの3割程度のダメージで発動するようになる。(273時90ダメージ程度で再行動発動)多段攻撃とは相性が悪い。上記と同様の状況下でも30×3の90ダメージでは発動しない。 発動条件の関係から、EXターンで回復して次ターンに挑むと言った使用が安定する。素早さのある回復手段が有るなら攻撃に当てるのも良いだろう。不動居と併用してるなら恩恵が大きい。 練気手当 自分のLIFEを回復する+最速行動 LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 80 2 最速 0 スキル習得 2 200 回復量↑ 3 400 回復量↑ 4 800 回復量↑ 5 1200 回復量↑ 全状態異常回復効果 6 1800 回復量↑ 7 2500 回復量↑ 8 3000 回復量↑ 9 3500 回復量↑ 10 5000 回復量↑ 最速+低燃費+Lv次第で状態異常回復と、非常に優秀な回復技。しかし回復は味方に任せ攻撃に集中する職なので、使う状況は限られる。 別段死にやすい職ではないが、これを覚えると更なる安定感が得られる。回復役の負担も軽くなるため、使うならLv5は欲しい。 赤火の呼気 ターン経過ごとに攻撃力アップ(10ターンまで有効) LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 100 2 100 0 スキル習得 2 400 ターン経過の攻撃アップ率↑ 3 1200 ターン経過の攻撃アップ率↑ 4 3500 ターン経過の攻撃アップ率↑ 5 7500 ターン経過の攻撃アップ率↑ ターン経過ごとに攻撃力が上昇していく。長期戦の場合は使っておくと後々有利になる。使ったターンも効果時間に入る。2ターン目に使用したなら最も効果が上がるのは11ターン目。不動居や奥義と合わせる時は注意。 消費マナも少なく10ターン継続するので気軽に使っていけるが、序盤やスキルLvの低い内は上昇量そのものが雀の涙なので、覚えるのは中盤以降がいいだろう。 LvMAXでおおよそ元攻撃力の1.02倍ずつ増えるようになる。5ターン目が1.1倍、10ターン目が1.2倍程度の上昇量。ターン数がかかる割に控えめな効果に見えるが、アタックゲインや弁当のATK上昇効果と同時にかけることができる。その場合アタックゲイン10(1.3倍)と加算で1.3~1.5倍。デストロイチャージやアサシンアイズにはないメリット。 黒鋼の吸気 ターン経過ごとに防御力アップ(10ターンまで有効) LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 150 2 100 0 スキル習得 2 400 ターン経過の防御アップ率↑ 3 1000 ターン経過の防御アップ率↑ 4 3500 ターン経過の防御アップ率↑ 5 7500 ターン経過の防御アップ率↑ 赤火の呼気の防御版。こちらも長期戦の場合は使っておくと後々有利になる。 上に同じく、序盤やスキルLvの低い内は上昇量そのものが雀の涙なので、覚えるのは中盤以降がオススメ。 こちらも赤火と同じくディフェンスゲイン、弁当のDEF上昇効果と同時にかけられる。 丹田法の訓 6ターンの間、味方全体の最大LIFEを高める LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 補完 1 2000 5 100 0 LIFE*1.06 スキル習得 小数点以下は切り捨て 2 3500 LIFE*1.12 LFアップ量↑ 3 6000 LIFE*1.18 LFアップ量↑ ターン数6→7 4 6500 LIFE*1.24 LFアップ量↑ 5 7500 LIFE*1.30 LFアップ量↑ LIFEが満タン時のみ増加分を回復する。1でも減っていると最大LIFEが増えるだけなので注意。 終盤やクリア後の高火力ボス相手に。 ハッカーのリジェネレーターは割合回復なので、このスキルとの相性が良い。丹田法の訓Lv5でのリジェネーターLv5の回復量は元のLIFEの19.5%(回復量+4.5%)と恩恵は非常に大きい。 刃下のリアクトとの相性は悪いので、覚えるならPTやスキル構成を考えた上で。 乱れ散々桜 【EX専用奥義】敵単体に超絶大ダメージを与える LEVEL 必要SP MANA SPD補正 EXゲージ蓄積値 効果 備考 1 9500 15 最速 0 攻撃力x1.x スキル習得 エグゾースト状態でのみ使用できる奥義。 威力は充分高いが、付与効果はなく対象も単体と他の職業の奥義と比べると少し寂しい。その分消費MANAは少なめ。とは言え、サムライのMNからするとこれでも結構重い。 抜刀、居合のどちらからでも撃てるが、できれば不動居で威力を高められる居合で使っていきたい。この場合、5桁のダメージを叩き出すことさえある。 コメント欄 最新の15件を表示しています。 コメントページを参照 とりあえず作ってみた -- 制作者 (2011-11-23 11 56 54) 本作の最終回で、サムライ単体(サムライひとり)で国分寺のイベントラビを倒せば必殺が使えるようになる。 - うにゅほ 2016-07-18 04 28 28 旋風巻きをカウンター状態のミヅチに使用した所、カウンター判定されました - 名無しさん 2015-04-21 17 15 50 ミヅチ限定かどうかは未確認ですが、近接扱いされてるようです - 名無しさん 2015-04-21 17 21 06 多段攻撃の最後の一撃にだけカウンターされている気がします。 - 名無しさん 2016-07-01 16 04 18 居合状態じゃフロワロ狩りはできないぞ。抜刀状態じゃないといかん(旋風巻きは抜刀の技だから)。 - うにゅほ 2016-07-18 04 31 59 個人的に「いると通常戦闘が楽になる職」って感覚。最速自己回復、体力バフは他の職にはない強みなのでそこを生かせればかなり映える。 - 名無しさん (2018-11-03 19 52 43) 名前
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/45.html
注記 ・ギャグです ・やや百合です ・チビキャラを含みます ・チビキャラTALKの名前と、職業名による俗称が混在します ・規制が解けたのは3日間でした 参考用語 ・グドン(怪獣):ツインテールを食べるという設定の怪獣。劇中では殺害はしたが補食はしていない。 ・ツインテール(怪獣):エビの味がする怪獣。 ・ツインテール(髪型):ギザミシックルともいう。エビの味がする髪型。 ・グドン(髪型):ありません。 登場人物 ・ジェリコさん:とあるギルドのルシェヒーラー。とても胡散臭い。 人物 ・ナムナ:ござるござる。 世界一ハントマンの人口密度が高いと謳われるカザンの酒場、六花亭。 そこでは昼も夜もなくハントマン達が飲み、騒ぎ、キザなマスターが作る絶品料理に舌鼓を打っている。 なんとも騒がしい酒場に、一人の鬱病のプリンセスがいた。 「むなしい鬱…」 などといつも通り呟き、飲み干した杯をちるちると舐める。 ぴったりと静電気で額に張り付いた前髪が今日の鬱の原因だろう。 この季節になると静電気まみれになり、鬱姫的には不快の極みだ。 ぴょこーん、と突然鬱姫が垂直に全力跳躍した。 このままでは天井にぶつかり細い首がへし折れるだろう。 「。」 ようやく鬱から解放されると思った鬱姫の脳天は、何かとても柔らかいものに弾かれた。 自殺行動を見越して天井にへばりついていた赤平さんの豊かなお胸だ。 鬱姫は苦笑すると、跳躍の速度のまま床に射出された。 床を突き破り、ズボッとうまいこと首までハマった。 「晒し首鬱…」 ほろほろと涙していると、天井から舞い降りた赤平さんが鬱姫の席に座り、鬱姫の舐めた杯を大事に大事に舐めた。 鬱姫がにゃーにゃー鳴いて抗議すると、赤平さんの変態アイがそちらに向いた。 赤平さんは動けない鬱姫にいたく興奮し、手指を舐めさせたり足指を舐めさせたり、 酒を口移ししたり、採取した唾液を顕微鏡でじっくり観察したりと凌辱の限りを尽くした。 鬱姫はやや躁になってに゙ゃーに゙ゃー鳴いた。 暴れる客が立てる埃を除去するのがイクラクンのバイトだ。 店の壁にかかった巾着袋の中でむにゃむにゃと眠り、出番が来るとかりゆが取り出す。 眠そうなイクラクンをカリユが宙に放ると、一瞬で目覚めてショックヴェイルをまとう。 そしてムササビのようにマントで滑空し、店内をふかふかと横切るのだ。 すると静電気で埃を吸着し、進路上の空気を見事に浄化する。 そして反対の壁際にあるイクラクンバケツに着水して体を洗い、フレイムヴェイルで乾かす。 そして壁をトコトコ歩き、そちら側にもかかっている巾着袋の中に入ってふにゅっと眠るのだ。 一回あたり油揚げを一枚支給される破格のバイトである。 「ニク…」 奥のテーブルではハルカラにゃんがルシェ耳をピコピコしながらマンガ肉を貪っていた。 大皿の上にレジャーシートを敷いて座っている小さな小さなモルモルさんが野菜を奨めると、 肉の中に生の人参やキュウリをねじ込んでバリボリと貪っている。 モルモルさんはレジャーシートごとずりずりと皿の上を移動し、自分と同じぐらいにカットされたトマトを頂いた。 ぷしっとトマト汁が飛んで目を直撃し、「狙撃です! 目をやられました!」とギルドに危険を知らせる。 が、その声は体に比例して小さく、一部始終を見てケタケタと笑うハルカラにゃんにしか聞こえなかった。 視界が真っ赤です! 誰か! 誰か医者をー! ケタケタ。 モルモルさんがお冷やのコップに飛び込んで顔を洗った頃、ハルカラにゃんとカリユはジェリコさんのお話を聞いていた。 ジェリコさんは思慮深そうに目を閉じ、エビの姿焼きを愛用のメスで丁寧にカットしている。 「ですので、ツインテールというドラゴンはそれはそれは美味しいエビの味がするそうですよ」 「うんうん」 「ニク…」 カリユとハルカラにゃんは涎を垂らしてふかふか頷く。 ジェリコさんはより細かく、ミリ単位以下でエビを切り裂いていく。 「生きてないツインテールも美味ですが、生キタママノハ格別だそウですヨ」 すっ、すっ、と縦に横に偏執的かつ異様な精密さでエビを切り裂く。 紙より細く裁断される頃にはジェリコさんの息遣いは荒く、口調も地が出ていた。 「う、うん…」 「ニクぅ…」 さすがのカリユとハルカラにゃんも引いて、耳をビビビと震わせる。 「イーッ!」 ジェリコさんがおもむろにテーブルをばしーんと叩くと、ハルカリユにゃんはぴょんと跳ねた。 微塵にされたエビの身がホロリと崩れ、切られなかった部分だけが残る。 そこには青い帽子を被った雪だるまの像がヒーホー!と立っていた。 さすがジェリコさん、メーカーのマスコットを仕立てるとは営業活動に余念がない。 「オ、ナイスデザイン」 ジェリコさんは穏やかに笑い、エビの破片をドレーンで吸って食べた。 美味だったそうだ。 ツインテールの神話を聞いてから、カリユは髪型をツインテールに変えて仕事を再開した。可愛い。 だが皿を運んだりイクラクンをぶん投げたりするうちにその表情は曇っていく。 「お腹空きました」 カリユはハルカラにゃんにしょんぼりと弱音を吐く。 「ちゃんとご飯が食べたいです」 「ニク…」 こっそり漫画肉にかぶりつこうとしていたカリユの柔らかほっぺをぐいぐいと押しのける。 そして、自分がエビ味ツインテールになっても自分を食べられるわけじゃないという旨を伝える。 うっかりゆはピコーンと耳を立てて驚く。 「そうでした! お腹空きました」 ハルカラにゃんは犬歯を見せて嘲笑う。 「でもそう言うハルカラにゃんだってツインテールになってます」 「ニク…」 ハルカラにゃんは苛立たしげに漫画骨を噛み砕いた。 鬱姫が口の中を隅々まで触診され、イクラクンが油揚げの夢を見、モルモルさんがドレッシングの上に転んだ頃。 入口が開き、また一人ハントマンが入店した。 「いらっしゃい! ゆっくりしていっ…!?」 元気な挨拶が身上のかりゆが絶句した。 そこにいたのは鉄壁の鎧に身を包んだ金髪のツインテール。 その名もビリッチだった。 あまりのツインテールっぷりにカリユが絶句した時にはもう、 ハルカラにゃんが視線も向けないまま斧を降り下ろしていた。 明らかに天井よりでかい斧が店の奥から入り口までを両断する。 が、ビリッチはかっこよく盾を構えてそれを受け止めていた。 自信満々な表情が可愛い。 ハルカラにゃんはチッと舌打ちをして斧を捨てると、そこで初めてビリッチを見て、 にゃんにゃん喜んでテーブルに誘った。二人はギルド内でも仲良しなのだ。 アホの子なのか日常茶飯事なのか、ビリッチは緩い笑顔でぽてぽてとハルカラにゃんの席に向かう。 ガリッ。 その背中に可愛いカリユが飛び付いてかじった。 ビリッチは手をじたばたして慌てるが、幸いカリユの歯は鎧を貫くことはできなかった。 「一匹様ですか? ゆっくりしていってね!」 歯の通る部分がないか撫で回しながらカリユが笑顔を向ける。 もうお客として扱っていいのかエビとして扱っていいのか錯乱している模様だ。 ビリッチは疑問符をいっぱい浮かべながらもハルカラにゃんの隣に座った。 ガリッ。 ハルカラにゃんも肩に噛みついた。 じたばた。 ふんふんと鼻を鳴らしてエビの香りを楽しみながらカリユ達はビリッチの弱点を模索する。 ツインテールな頭部が剥き出しかと思いきや、ドット絵的に露出して見えるだけで 実際には兜でがっちりガードしている。 ハルカラにゃんは今日の戦果について談笑しながら、かりゆはお奨めメニューについて語りながらくんくんかみかみする。 ビリッチがおずおずとエビフライを注文すると、カリユは何やら思案げに頷き、 「エビ濃度が高まるかも…」 と呟いてオーダーを禿に伝えに行った。 「ニク…」 ハルカラにゃんもさすがの鉄壁ビリッチに顎が疲れたのか、堅パンをかじって休息をとった。 ビリッチはようやく餓鬼地獄から解放され、つきだしのキュウリをパリポリかじる。 美味しかった。 その頃、唇と舌と口腔粘膜を弄くられることに耐えかねた鬱姫が落葉金切りで自傷を始めた。 こいつはいかんと赤平さんは鬱姫を引っこ抜きその矮躯をカウンターに横たえて緊縛、 「緊急オペを開始するわ!」 とかっこよくポーズを取った。 ほっぺが切れただけの鬱姫は涙目で首を振るが、赤平さんは自傷癖がキラル反応の増大によるものと患者に説明。 手術開始。 超執刀による高速機動で鬱姫の周りを旋回して翻弄しながらべたべた触りに触る。 切開を行わない呪術的処置だというが、実際手術後の鬱姫は血色良く恍惚としていたので適切だったのだろう。 カリユ的にはこの公開手術プレイは日常茶飯事なのでスルーし、赤平さんの気持ち悪い加速による埃だけ気にした。 巾着で眠るイクラクンをもふっと取り出し、手の上で転がして起こす。 「イクラちゃん、お願いね」 「ボク、イクラちゃんじゃなくてイクラクンらしいよ…?」 寝起きで前後不覚のイクラクンは、自信なさげにそう言ってる間に放り投げられた。 マントが広がりふかっと滑空。眠たくてもショックヴェイルに曇りなし。 赤平さんの立てた埃を吸着し、イクラクンはハルカラにゃんの側のバケツにとぷんと着水した。 ぴょいと飛び上がった先はビリッチの肩アーマー。 微笑ましそうに見守るビリッチの上でイクラクンは発熱して水分を飛ばした。 鎧がじゅーっと熱くなる。 すかさずハルカラにゃんが懐から出した卵を反対側の肩に割ると、すぐに目玉焼きになった。 ビリッチは「ふぅ、暑い暑い」とのんびりっち鎧を脱いだ。 鎧を、脱いだ。 かりゆがぴょこーんと跳躍してビリッチの前のテーブルに着地。 衝撃でモルモルさんが「ちゅーっ!」と飛んで赤平さんの襟首にすぽっと収まった。 首の後ろにハムスターが入ってヒゲでこちょこちょされたかのような絶望的なくすぐったさに襲われ、赤平さんは死んだ。 それはともかく、キャミソールに裸足という涼しい姿になったビリッチは、 舞い降りたカリユと、目玉焼きを食べ終えたハルカラにゃんにじーっと見つめられた。 恥ずかしくなって空き皿を盾のように構えてみたが、それがまずかった。 もはや二人のエビイーターには皿の上のエビとしか映らない。 テーブルの上で四つん這いになったカリユはすぐさまビリッチの唇を奪い、中のエキスをじゅるりと吸った。 「~~!」 赤くなるビリッチに対し、カリユは「新鮮ないいお味です」と好意的な評価をくだした。 「ニク…」 すかさずハルカラにゃんがビリッチの耳たぶを甘噛みし、その稜線を舌先でなぞる。 喉奥に甘い声をくぐもらせ、ビクンと跳ねたビリッチの姿に、ハルカリユにゃん達は同じ感想を抱いた、 エビ反り、と。 早くも呼吸を乱すビリッチを、二人はテーブルの上に寝かせた。 手術の気配に赤平さんが蘇り、「医者は必要かしら?」と気取って言ったが、 突っ込みどころか一瞥すら頂けず、泣きながら超失踪した。うだつの上がらない神医だ。 鎧でたっぷりと汗ばんだビリッチの滑らかな柔肌を、二人のルシェは隅々までくんかくんかと調査する。 二人の嗅覚では、ツインテール娘の匂いは上質なエビの香りと認識されている。 ビリッチは真っ赤になってじたばたするが、盾と鎧を外したナイトなどウェイトレスにも勝てない。 それどころか朱に染まった肌が茹で上がったエビを彷彿とさせ、二人を興奮させる。 カリユは足の指、ハルカラにゃんは腋のくぼみが他より濃厚で特に気に入ったらしく、それぞれ舌で味わっている。 「ニク…」 「エビ…」 「あぅぅ」 ビリッチは息も絶え絶えに、敏感かつ羞恥を煽る箇所への責めに断続的に体を震わせる。 時に醤油を垂らされ、時に胡麻油を塗りたくられ、そこをまた丁寧に舌で拭われる。 甘噛みを交えながらのツインテール味見会は尚も進み、上は胸部を守る脂肪、下は太ももの付け根へと侵攻していった。 最早まな板の上のエビであるビリッチは、味わわれる恐怖と羞恥の奥に微かな悦楽を感じ始めていた。 どうやら補食されることはないようだ。 それならば普段は友好的な二人に身を委ねるのもいいのではないか、と。 その時、甲冑に身を包んだ母の言葉を思い出す。 『ビリッチ。あなたが体を委ねてもいいと思える人に会えたなら、鎧を脱いでやや俯き気味にツインテールを解きなさい』 パパもそれでイチコロでした―― ビリッチはそっと斜め下、キャミソールに酢醤油が染みたあたりを見つめ、自由な右手で自慢のツインテールを解いた。 効果はてきめんだった。 夢中でビリッチ汁を味わっていた二人がぽかんと呆けた表情でビリッチの顔を見ている。 「ビリッチさん! ビリッチさん! こんな卑猥な格好、誰にさせられたんです!?」 「ヤサイ!」 カリユがとても心配そうに詰め寄り、ハルカラにゃんも珍しい怒りの言葉を吐いている。 「えぅ?」 ストレートビリッチは上がった息を整えながら首を傾げる。 ツインテールなき者に荒くれルシェの欲望は向けられない。 戸惑うビリッチをよそに二人はまだ見ぬ強姦魔に憤る。 「こんな人気の多い場所で許されない蛮行だわ! そんな人、エビフライ禁止でも生ぬるいよ!」 「スベスベマンジュウガニ!」 ハルカラにゃんも同意する。 マスターは客たちと共に深く頷くと、一枚の張り紙をしたためた。 『カリユとハルカラにゃん。以上の者達に一切のエビフライを禁ず』 「ひ、ひどいですマスター! 私達が何をしたって言うんですか!」 「何ってまぁ、概ね全部」 ビリッチにお詫びのサービスエビフライを差し出し、マスターが頭を掻く。 かりゆとハルカラにゃんは抱き合ってわんわんにゃんにゃん泣き、 唾液まみれのビリッチはエビフライの美味しさに幸せそうにふにっと笑う。 イクラクンは巾着袋から頭だけ出して、くわえた油揚げをもはもは食べている。 泣くカリユ達にエビフライをお裾分けしようとしたが、マスターが「そいつはいけませんぜ」と制止する。 ビリッチはそうなの?と首を傾げ、思い出したように髪をツインテールに結い直す。 やはりこれでないと落ち着かない。 「エビ…」 「エビ…」 ビリッチの頭に二条の尻尾が生えた瞬間、抱き合っていた二人がぐるりとそちらを見た。 かりゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
https://w.atwiki.jp/nanadorakari/pages/15.html
注意事項 ・エロ無し ・ゲーム本編との矛盾あり ・ハノイファンの方はご注意 ・エンディングまでのただの帝竜討伐話なのでスルーしても無問題 ・中盤以降の帝竜の名前、クエストバレ注意です ・ソウマ、ハノイ女装警報 登場人物 ソウマ・若サムライ。主人公。一応貴族。エリスと一夜だけ抱きあってしまう。無手から斬馬へ。 エリス・ルシェメイジ。元奴隷。ソウマに思いをよせる。無属性魔法と薬学の使い手。 リア・ルシェプリンセス。元奴隷。ソウマとエリスのサポートに回る。聖声の歌が得意。 ハノイ・ラブハンター。その決して折れることのない無敵のハートは少し見習いたい。 『おのれ……人間の分際でえぇぇぇ!』 海上より、艦帝竜ドレッドノートの怒号と弾丸が飛んでくる。 それを迎え撃つは、二人の少女……ではなく、女装した男とちゃんと元から少女の二人組。 ……ようするに、女装をした私とエリスだ。 何故女装をして帝竜と死闘を繰り広げなくていけないのか? まずは今現在、この状況に到るまでの話をするとしよう。 ――――――――――― 「出発の準備はできたか?」 「はい、大丈夫です」 「船もちゃんと動くよ」 エリスを本能の赴くままに抱いてしまった日から二日後、 私達はマレアイア諸島への旅立ちの準備をしていた。 「…?ソウマ様、その刀は……」 「あぁ、これかい?母上の形見の品だ。 本来なら大切に保管すべきだが、平和を取り戻すためなら、母上も許してくれるだろう」 父上の話によると、母上もかつては凄腕の剣客だったらしい。 世界を渡り歩き、ある時は森の細胞を四枚に下ろし、ある時は双頭の魔獣の首を両方撥ね飛ばし、 ある時は巨大蟻地獄を一太刀で両断したらしい。嘘か真か確かめようがないが、 幼い私でも感じとれた『気』から察するに、恐らく事実なのだろう。 そんな母上の愛刀。名前こそ知らないが、きっとこれからの戦いの手助けになるに違いない。 しかし、そんな名刀も、扱う者の技量が伴わなければ意味がない。 故に無手を捨て、斬馬の心得を知るために忘却の海玉を入手しようと思ったわけだが…… この私の浅はかな考えには致命的な欠陥があった。 海玉を入手するだけならば、ただ店で買うだけだ。 しかし、その店に辿りつくこと……そこに到るまでの過程を失念していた。 そして、私が間違った選択をしてしまったと気付いたのは、海に出た直後だった…… 「まずい!二人とも下がって!」 「………!!」 まず最初に立ち塞がった壁、それがこのローパーだ。 エリスもリアもローパーには苦く辛い記憶があり、その影響でまともに詠唱ができなかった。 つまり戦えるのは実質私一人なうえに、こいつらの毒がまたいやらしく、 体が思うように動かずに、何度も海の藻屑になるところだった…… 実に数日をかけてこの近辺のローパーを根絶やしにし、さあ今度こそマレアイアに…… と思った矢先に、 「ソウマ様!波が強すぎて先に進めません!」 とエリスの声が響いた。 なるほど、確かに色合いの違う海域に入った瞬間に、船が押し戻されていた。 「南海は波が独特なの。普通の操舵術じゃ越えられない……えっと…確か…… ゼザの町で『3日で習得!南海操舵術!』の講義をやってる筈だよ」 リアの助言により、一先ず引き返して港町ゼザへ向かい、南海操舵術を覚えることに成功。 第二の壁となった、南海の独特の波を克服し、今度こそ…と意気込んだ直後、 【来た!人間だ!】 【電熱で焼いて焼き鳥だ!いや焼き人だ!】 マンボウらしからぬ過激な言葉と雷撃の使い手、マルマンボウが襲いかかってきた。 ローパーとは違い、エリスもリアも戦えるのだが、このマンボウ、レベルが高い! これが第三の壁、南海の強敵だ。 「マンボウは産卵の際、億単位で卵を産むそうです……」 「普通のマンボウなら食べられて数が減るけど……あれは普通じゃないし……」 エリスとリアの口から出てくる、絶望的な言葉。 私達は僅か三人。 対する敵は、数億のマンボウ、数億の雷。 この世界を襲撃した竜でさえ、その兵力はせいぜい四桁止まりだと聞く。 倒しても倒しても次から次に新たな兵を繰り出されては勝ち目はない。 「さてどうしたものか……二人とも、何かいい考えはないか?」 「私、もっと頑張ります…!マンボウに動かれる前にヘヴンズプレスで駆除します!」 「マンボウに、誰が強者か骨の髄まで教えれば襲ってこないかも……」 二人の意見は異なったが、どちらにせよ共通してやらなければならないことがある。 「……やはり鍛練、か……」 答えは実に単純だった。 それから実に一月、ひたすらに修行の毎日だった。 海上の敵を薙ぎ払い、東大陸と西大陸の一部の竜を殲滅し、フロワロを踏み砕き、 町では山ほどのクエストをこなした。 そしてついに、私が一睨みするだけでマンボウが道を開けるようになった。 マンボウが退き、前方に見えるは目的地のマレアイア諸島。 長かった。実に長かった。だがそれも、もうすぐ終わる。 壁は全て乗り越えた。もう私達の行動を邪魔するものは何も残っていない。 「マレアイアに男の方は入国できません」 壁は……まだあった。 海流だの敵だのですっかり失念していたが、このマレアイアは女性だけの国。 そう、男である私は入国できないのだ! 海玉を買うだけならエリス達に任せればいいのだが、討伐ミッションの受理はそうはいかない。 『ミッションは危険が伴うため、三人以上且つ、Lv40以上の前衛職がいるギルドにのみ与える』 これがつい先日、カザンのメナス補佐官が取り決めた厄介なルールである。 これにより、ミッションを受理可能なのは『ユグドラシル』、『王者の剣』、『ラッキーズ』、 それから疾風の二つ名を持つ女性をリーダーとした正体不明のギルドぐらいである。 私達のレベルは規定の条件を満たしているが、誰か一人がいなくなった瞬間に、 ミッションの受理が不可能になる。まさに今この状態なのだ。 「まいったな……ここまで来て……」 「どうしましょう……」 「お兄ちゃん悪い人じゃないのに……これだからこの国嫌い……」 三人揃って橋の上で溜め息を吐く。 カザン英雄ギルドはその実績で男女問わず入国が許されているらしいが、 私達は名も実績もないただの一般ギルド。ほいほいと入国ができるわけがない…… と、諦めかけたその時、背後から謎の声が聞こえた。 「ラブイズワンダフォーーー!!!」 思わず耳を塞ぐ。なんとやかましい絶叫だろうか。 後ろに振り向くと、桃色の髪とメガネが特徴的な男が立っていた。 エリスと似た装備品から察するに、おそらくメイジだと思われる。 「これはディスティニー!?お城からもラブを感じ!そして目の前からもラブを感じるっ! 凄い!奇跡だ!ミラクルだ!ラブアンテナバリ7状態だ!ギュンギュンラブを受信している! あぁ!愛って素晴らしい!そうは思いませんかそこの麗しきお嬢さん方!」 「「えっ!?いや……あの……」」 桃髪の男はその場で高速回転したかと思えば、いきなりエリスとリアに詰め寄った。 なんなんだこの妙な男は……!エリスもリアも状況が飲み込めていない。 無論私もだ。 「ああ!僕としたことがご挨拶が遅れてしまった!僕は Holy Amorousness Noble Of Invincibility、略してHANOI、ハノイ! 自らは真実の愛を求め、愛を知らぬ人には愛の大切さを説く、孤高の愛狩人さ!」 「ホーリ…え?……ソウマ様、どのような意味ですか?」 「私もあまり自信はないが……直訳すると『無敵の神聖なる好色貴族』だな……」 Holy Amorousness Noble Of Invincibility……ハノイと名乗った男は再びその場で回転した。 何が無敵で神聖なのかはわからないし、本名かどうかも怪しいがひとつだけ確かなことがある。 好色…その意味は【やたらと異性に対していやらしく淫らな気持ちを抱くこと】だ。 つまり、あまり人として誉められたものではなく、 「名も知らない美しきお嬢さん方!僕と永遠の愛を語りまs 言葉が終わる前に私の拳がハノイを吹き飛ばし、美しき海に叩き込んでいた。 「オーケィオーケィ、謝るから許してくれたまえマイフレンド!」 「誰がフレンドだ!二人に手を出したら承知せんぞ!」 海から驚異の早さで這上がってきたハノイに念入りに釘を刺す。 「うぅ……しかし僕はへこたれない!真実の愛を見付けるその日まで!」 ……この男はいつもこんな調子なのだろうか?無敵の意味はなんとなくわかった気がする。 「ところでマイフレンド、ここで知り合ったのも何かの運命だ。 僕のクエストを受けてくれないか?」 「クエスト?」 突如ハノイの口から飛び出てきたのは意外な言葉。 しかしこの好色男から感じるのは並々ならぬ熱意。さぞ大切なことなのだろう。 先程の行動は腹立たしいが、彼も人の子。困っている人を見付けたら助けるのがサムライである。 「……話してみるといい」 「おぉ!流石マイフレンド!恩にきるよ!実はね……」 「ハノイ……君に学習能力というものはないのか?」 依頼内容を聞き終えた私は溜め息をつかざるをえなかった。 ハノイのクエスト、その依頼内容をまとめると、 『お城の中に一目惚れした人がいるけど男だから入国できない。 なので女装して乗り込みたいんだけど、材料がないから持ってきて』 とのことだ。この男の手当たり次第に女性に一目惚れする癖はどうにかならないのか? 「それです!」 と、突然エリスが大きな声をあげた。 「ソウマ様も女装すれば、この国に入れます!」 「ゑ!??」 私の空耳か?今、かなり恐ろしいことを言われた気がするが…… 「エ…エリス、本気で……言っているのか?」 「大丈夫ですよ!ソウマ様端整な顔だちですし、髪も凄くサラサラですし……」 「む、ありがとう…ではなく!流石に体つきでばれると思うのだが……」 「…前にお兄ちゃんに買ってもらったお洋服でごまかせないかな?」 「わ…私にあの服を着ろと!?それも君達のを!?むむむ無茶を言うな!」 「おぉ!その作戦なら僕もわざわざ道具を集めなくて済むね! 僕にも一着服を貸してくれないかな?」 「待て待て待て待て!!全員考え直せ!」 「うぅ……何故このような目に……絶対捕まるぞこれ……」 数分後、結局エリス達に押しきられ、哀れにも女装してしまった私の姿がそこにあった。 (なお、着ている服はエリスのアイゼン式の着物だ) 「ソウマ様、凄く綺麗です……」 「髪をおろしただけでこんなに印象かわるんだね……私もそうしようかな…?」 エリスとリアがそれぞれ女装した私を誉めてくれるが、あまり嬉しくないな…… それ以前にこの作戦、ばれたら不法入国罪になるのではないか? 私はどこまで罪を背負わなければならないのだろう…… 「おぉう、マイフレンド!思わず僕もみとれてしまったよ!」 「やめてくれ……で、ハノイ、君も本当にこの作戦を決行するつもりか?」 「エリスさんから服の貸し出し許可も頂いたことだしね。 僕は告白の言葉を考えてから入国するよ」 そう言うとハノイはいそいそと木陰に引き込もってしまった。 残されたのは少女二人に、今から不法入国を試みる男一人。 極力目立たないように、急いで門を通らなければ、作戦は失敗である。 「い……行くぞ?」 覚悟を決め、私は一歩踏み出す。 門番のところまで、後十数メートル。 もう一歩。二歩。後数メートル。 もう一歩。二歩。三歩。後1メートル。 最後の一歩。 来た、門番だ……! 「ん?ハントマンの娘?ルシェの娘二人にアイゼンの娘一人ね。ようこそマレアイアへ!」 ……あれ? 「……簡単に入国できて逆に怖いのだが……」 「やりましたねソウマ様!」 …何故か、納得がいかない。男としてのプライドだろうか? そうだ、声を出してないからばれなかったのかもしれない! 「……二人とも、少し待っていてくれ。海玉を買ってくるから」 ~道具屋アクア~ 「うふふ~、いらっしゃーい。ゆっくり見ていってね~」 相手はのんびりした女性店主。まずは裏声で試してみるとしよう。 「忘却の海玉をひとついただけないかしら?(アルト)」 「はぁ~い、2000Gでーす」 ま……全く気付かれていない。ならば地声でどうだ! 「あ、あとレグフロイラも(テノール)」 「はいはい~、150Gでーす」 いや気付いてくれ!仕方がない、最大限声を低くして…… 「エクスポータも頼む(バス)」 「はい~、100Gですよー」 キヅイテクダサイオネガイシマス…… 「どうもでした~」 店主がニコニコと笑顔で商品の入った袋を渡してくる。 ねんがんの海玉をてにいれたぞ! と喜びたいのだが…… 「はぁ……」 私の口から出てくるのはため息のみだった…… 「あ、ソウマ様、買えましたか?」 「あぁ、買えたよ……苦もなくね……」 「これで目的のひとつは達成できたね。あとはミッションの受理をすれば……」 ミッションの受理…… 本来はカザンでのみ可能だが、最近では各国の上層部の者から直に受理することもできる。 この国の上層部となると、やはり女王か、噂に名高き騎士団長のどちらかだろう。 正体を気付かれるわけにはいかない。気付かれたいけど、気付かれてはいけない。 流石に謁見の間で男とばれたら、公開惨殺刑は確定だろう。 しかし道具屋の主人は騙せても、女王と騎士団長まで騙せるのか……? 私達はゆっくりと謁見の間に歩を進める…… 「あら、あなた達が帝竜討伐依頼を?ありがとうございます」 「ユグドラシル達は今西大陸の帝竜討伐に向かっていて頼めるギルドがなくて困っていたんだ。 敵はマレアレ神塔と辺りの海を制圧している帝竜、艦帝竜ドレッドノートだ。 塔を占拠している配下の竜は約50匹。まずは左右の塔のロナムを鳴らして……」 女王も、騎士団長も全く私の正体に気が付かずに普通に話がすすんだ。 この国……大丈夫だろうか?いや、私の国も他国をどうこう言えないが…… これではびくびくしていた私が馬鹿みたいである。 「…というわけだ。詳しい話は塔入口の部下に聞いてくれ。ところでお前達……」 突然、騎士団長の目が鋭くなった。その鋭い目が見つめるのは、私達の胸のあたり。 しまった気付かれたか……! 「小さくても気にするな!」 ……本当にこの国は大丈夫なんだろうか? (シャンドラさんの方が私より小さいじゃないですか……) (下手したらお兄ちゃんより小さいかもね……プフッ…) リア、それは酷いと思うぞ…… 「それでは期待しているよ。え~と……」 騎士団長が言葉を詰まらせる。今度はなんだろうか……と思ったが、理由はわかる。 それは私達の呼び方、すなわちギルド名だ。 今まで旅をしてきたが、実のところ私達のギルドに名前はない。 それ以前に正式登録していないため、本来はギルドですらないのだが…… 「すまない、君たちのギルド名を聞いていなかったな。なんという名だ?」 さて……どう返答したものか…… 「とっておきの!スーパーメロウタイムだ!」 その時、謁見の間入り口の扉が甲高い声とともに開かれた。 この声…つい先程聞いたばかりのもの。つまり…… 「美しき、僕の真実の愛の象徴たる方よ!名さえ知りませんが、僕のラブを受け取って!」 「「「「うわああああぁぁぁぁぁ!!??」」」」 ハノイの乱入、そして絶叫が響きわたる。 絶叫の主は、謁見の間にいた『全員』だった。 女王も、騎士団長も、近衛兵達も、私達も、一人残らずの絶叫。 その絶叫の破壊力も凄まじいが、真に凄まじいのは乱入者ハノイのその格好だった。 桃色の髪を後ろで結い、女性らしい髪型。問題ない。 顔には軽く化粧でもしているのか、私よりもうまい見事な女装である。 問題があるのは、その下、着ているもの! ハノイが着ているのは……エリスの『危ない水着』だった! 以前ひょんなことから購入する羽目になってしまった、65000Gのあの『紐』である! 小柄なエリスが着ていた段階で既に限りなく際どかったこの代物を、 エリスより体格が勝る男であるハノイが着たらどうなるか?答えは単純明快。 「シャ、シャンドラ!この変質者を早くつまみ出しなさい!」 「え!?変質者!?違うよ、僕はあなたに会うために忍んでやって来た……」 「どこも忍んでいない!セティス様から離れろこの変質者!」 そう、色々はみ出てしまった完全な変質者の出来上がりである。 そのあまりにおぞましい、全裸の方がまだましな姿に近衛兵は慌てふためき、 騎士団長は逃げ回るハノイを追い掛け回し、女王は昏倒し、 上へ下への大騒ぎ、阿鼻叫喚の地獄画図と化したこの空間。 取るべき行動は…… A 騒ぎに紛れてギルド名を聞かれる前に脱出 B マイフレンドとか言われるとハノイもろとも実刑なので逃げる C これから起こるであろう惨劇をエリスとリアに見せないためにも逃走 D ギルド名を考えてみるために外に出る まぁ結局どれを選んでも、この空間から脱出することに変わりはない。 「それでは帝竜討伐に行ってきます!」 その言葉を最後に私達は謁見の間を後にした。 ――――――――――― そして現在、マレアレ神塔の決戦に至る。 慌てて飛び出して来たため、私の格好もそのままというわけだ。 塔にいた竜の殆んどは戦闘能力が低い幼竜と牙以外特筆する点のない暴竜だったので、 さほど殲滅に時間はかからなかったが、流石に帝竜は一筋縄ではいかない。 艦帝竜ドレッドノート……その名の通り、戦艦の様な姿と能力を有した帝竜。 主な攻撃は三種の弾丸。 単体を狙った、高速射出型の弾丸。 塔の最上階にいる私達を狙うのではなく、塔もろとも貫こうとする散弾型の弾丸。 そして発射数こそ少ないが、発射される弾そのものに自我がある、弾丸ならぬ弾竜。 これらが、海上から容赦なく塔の私達を襲う。しかし、 『ぐっ……またしても……!何故我の弾がはじかれる!?』 その弾丸の殆んどは私達に届くことはない。 ドレッドノートは知るはずもないが、私達が戦っているこの一つ下の階、 そこにはマレアイアの結界の要たる巨大なロナムがある。 そのロナムが持つのは、歌の力を増幅させる機能。今これをリアが有効活用してくれている。 灼熱の韻、堅牢の韻、月明かりの詩…… 三種の歌を織り混ぜ、ロナムの力で塔全域にその力を張り巡らせることで、 私は歌の隙間を飛んできた弾竜を楽に斬れるし、弾丸の殆んどは守護の力ではじかれる。 マナで溢れたこの塔において、エリスの操る空気の盾は絶対に破られないし、弾切れもない。 そう、私達は帝竜を相手に善戦していた。 私の刀が、弾竜を一文字に切り裂く。 エリスのマナの弾丸が、敵の弾丸を撃ち落とす。 リアの歌が、私達に様々な力を与える。 傷らしい傷も負わず、一見すればこちらの圧勝にも見える。 しかしあくまで善戦止まりだった。 確かに、敵の攻撃は殆んど防げる。 ただ、防げるだけ。攻めることが出来ないでいた。 古代遺跡塔の最上階と、その真下の海…その距離はあまりにも離れすぎていた。 刀は届かない。マナの弾丸も、途中で圧縮が解けて四散してしまう。 互いに攻撃が通用しない現状。 延々と時間だけが過ぎる?いやそうではない。 こちらは人間、相手は竜。その耐久力の違いは一目瞭然。 時間が経つ程、リアは喉をいためて歌えず、エリスは詠唱ができず、私は刀を握れなくなる。 そう、このまま防いでいるだけでは、じりじりと追い込まれ、敗北する。 何らかの方法で、攻撃を当てない限り…… 『ぐっ……ぐっ……』 ふと、ドレッドノートの攻撃が止む。 「弾切れ……でしょうか?」 「いや、それはありえな……!!」 言いかけて、気が付く。 ドレッドノートの全身の機関砲などが引っ込み、代わりにその口に熱が集中していることに。 『人間が海の支配者たる我をここまでてこずらせるとは……! だがもう戯れは終わりだ!我が最強の波動砲で、塔ごとあの世に送ってくれる!!』 ドレッドノートの口に、更に熱が集中する。おそらく、この一撃に全ての力を注ぎこむつもりだ。 『波動エネルギー…40%……』 いくらリアの歌で強度の上がっている塔でも、これだけの力で攻撃されたら崩れる……! 『波動エネルギー…50%…』 塔が崩れたら、私達は助からないだろう。 仮に助かっても、ミッションに含まれている塔の奪還は不達成……! 『波動エネルギー…60%…』 膨大なエネルギーが収束段階に入っている。発射まであと数秒程度だろう。 ……悩んでいる暇はない。このままでは敗北確定だ。 『波動エネルギー…70%…』 やるしかない。 刀をしっかりと握りしめ、 塔から飛び降りる 「おおおぉぉぉ!!!」 「ソウマ様!?」 『な、なんだと……!?』 上空からはエリスの悲鳴、下の海からはドレッドノートの焦りの声が聞こえる。 サムライである私が、まともに攻撃を当てるには接近戦以外ありえない。 波動砲の発射準備で、今は対空砲も動いていない。 ならば、その隙に、接近すればいい。 『っ……!』 さぁ、波動砲を取り止め、私の撃墜を優先するか?それとも波動砲を撃って塔を破壊するか? その前に倒す!どんな強者も、頭をやられて無事でいられるわけがない。狙うは頭部! 渾身の力を込めて、刀をドレッドノートの頭に突き刺す。 『ぐっ…がああぁぁぁぁ!!!』 「っぅ……」 落下速度の加わった刀は、帝竜の鱗を砕き、皮を破り、肉を引き裂き、脳に確かに刺さった。 もっとも、落下の衝撃は私の腕にもかなりの負担をかけたが…… 『おの…れ……人間……我…我は竜…帝竜ドレッドノート……こん…な…馬鹿な…』 痺れた腕で、もう一度刀をしっかりと握る。 帝竜の鱗が予想よりも脆いのか、刀の切味がいいのかはわからないが、 力を込めれば、更にその体を斬ることができた。 「さらばだ、艦帝竜ドレッドノート!」 突き刺した刀に力を込めて、真一文字にその頭を切り捌く。 『がっ……!!ぐ……………ぁ……………』 その言葉を最期に、帝竜ドレッドノートはその頭を力なく海に沈め、絶命した。 人間、その気になれば色々と無茶はできるものだな…… 残る帝竜は三体…… 帝竜も、苦戦こそすれ倒せない相手ではなくなった。 艦帝竜の亡骸の上で、次に倒すべき帝竜を考える。 次に倒すべき帝竜は…… A ネバン地方、地帝竜ジ・アースの討伐 B プレロマ地方、空帝竜インビジブルの討伐 C アイゼン地方、炎帝竜フレイムイーターの討伐 D その他雑魚竜の殲滅 →C アイゼン地方、炎帝竜フレイムイーターの討伐 地帝竜はあの『ユグドラシル』が討伐に向かっている。 空帝竜は討伐しようにも、討伐ができない。高空にいる相手にどう戦えと? となると消去法で炎帝竜か……アイゼンに近いのもあるし、これが最善か。 「ソウマ様ー!大丈夫ですかー!?」 と、ちょうど考えが纏まったところで、エリスとリアが乗った船がやって来た。 「あんな無茶しないでください……!本当に心配したんですから……」 「お兄ちゃん、もし機関砲が飛んできたらどうするつもりだったの……?」 船に引き上げられるなり怒られた。 いや、確かに我ながら無謀だったとは思うが、あのままではジリジリと追い込まれてだな… しかしここは謝罪すべきか…… 「すまない。次は気を付けよう」 「約束ですよ…?」 「次はどこに行くの…?あと討伐報告は……?」 「アイゼン付近に潜む炎帝竜フレイムイーターを討伐する。 それと報告なんだが……正規ギルドでないことがばれる恐れがあるのと…… 多分ハノイの血で染まったであろう謁間の間に入りたく無くてな……」 全てが本音である。色々な意味でマレアイアには戻れない。 仮に血染め状態でなくとも、あの水着を渡した(ハノイが選んだのだが)のが私達だと ばれると、不法入国罪に色々おまけがついてきて厄介であるし。 それに討伐報告をせずとも、この亡骸を見れば討伐完了は伝わるだろう。 報酬金が貰えないが、金銭の為に戦っているわけではないし、それも問題ない。 今すべきことは、迅速な帝竜の討伐だ。 西大陸の地帝竜ジ・アースは『ユグドラシル』とネバンプレスの名将二人が討ち取るだろう。 ここで私達がフレイムイーターを倒せば、残る帝竜はインビジブルのみ。 そう、平和な世界は近い。もうすぐ元の世界に戻るのだ。 平和な世界を夢想しつつ、船の舵をきる。 向かうは、フレイムイーターの潜むとされるドーマ火山……! ……と決意も新たに火山に向かった筈なのだが…… 「いいお湯ですねソウマ様」 「あぁ……」 「お兄ちゃん顔が赤いけどもうのぼせちゃった…?」 「あぁ……」 なんで二人と混浴するはめになっているのだろう……? ドーマ火山のすぐ近くに構える温泉宿『ニギリオの館』 数日の船旅の疲れを取るためにここに宿泊したわけだが…… ご覧の有り様である。 確かに温泉宿で温泉に入らないのは八割を損している気がするが、混浴とは聞いていなかった。 しかも温泉はこの大きな露天風呂ひとつだけ、入浴客は私達以外にも当然いる。そしてその他の入浴客の視線がさっきから凄く痛いのだ。 (あの野郎……羨ましい……) (くそっ!タオルとれろ……!) (ウホッ、いい男……) などの小声まで聞こえる。 まぁ……前後から妙齢の美少女に抱きつかれている私は明らかに周囲から浮いているだろう。 今まで何度か二人同時に抱きつかれたことはあるが、未だにこの状況は慣れない。 いやむしろ慣れることができる人物がいるなら会ってみたい。 「んっ……私も…のぼせちゃいそうです……」 後ろから蕩けた声でしなだれかかってくるエリス。うん、胸が当たっている。 「ふぁ……私も……」 前から熱っぽい声でしなだれかかってくるリア。うん、ポジションが最悪だ。 ……動けないのですよ、一般客の皆さん! 二人の露骨な誘惑に負けることができたならどんなに楽か…… しかし既に一回、本能のままにエリスを抱いてしまっている私としては自制心が働く。 サムライたるもの、情事色事は婚約し、しかる後に行うべきことであって、 このような誘惑に負けてしまってはいけないのだ。平常心、平常心…… それにエリスはともかく、リアにまで劣情を抱くのは…… ……いやいや、何故エリスを除外しようとしているんだ私は!? 悟りの境地はまだまだ遠そうである…… 「「「うっ!……ふぅ」」」 ……私を睨みつけていた数人の客の声が重なった。 そして彼らのいるあたりの湯に何か白い浮遊物が…… ……どうやら少なくとも彼らよりはマシなようである。 さてそれはそれとして、そもそも何故この宿に連泊しているのか? 私達は当初、帝竜フレイムイーターの討伐のためにこの地に足を運んだわけだが…… 正直な話討伐は拍子抜けだった。時は三日前に遡る…… ――ドーマ火山に入ってすぐ、直進しただけで目的のそれはそこにいた。 予想外極まりない。何故こんな入り口付近で堂々としているのか? 軽く調査するだけのつもりが、いきなり最終目的に辿り着いてしまった…… さて、この場合選択するべき行動はなんだろうか? A とりあえず敵の力量を知るために軽く戦って逃げる B 当たって砕けろ! ここで私達が選んだ選択はAだった。 危なくなったら直ぐに退く。敵の弱点を知れたらいいと思っての行動だった。 『貴様らは……あの連中とは違うようだな。まぁいい……我が焔の前に沈むがいい!』 唸りをあげて炎帝竜フレイムイーターが翼を広げる。そして戦いが始まった…… …… ………… ……………… 「……どうしようかコレ?」 軽く溜め息を吐く私の手に握られるは、ほんのり熱を持つ炎帝竜の尾…… そう……勝ってしまったのだ。 確かに自動回復は厄介ではあったが、サムライの最高奥義『双つ燕』で血管を狙い斬りした結果、 一発で主要な血管の断裂に成功し、回復を遅らせることができた。 自慢気に使ってきたフレイムヴェイルもエリスのマナバレットの前には全くの無力で…… 本当に、実にあっさりと炎帝竜は陥落したのだった。 本来なら喜ばしい事態なのだが、ミッション受理をする前に倒してしまったのが問題だった。 (ミッション受理前に標的を倒してしまうことはかなりの重罪。但し例外もある) 「流石にこれはまずいな……」 ピッ→A 偽装工作 直後……なんの躊躇いもなく私は行動に移っていた。 もう犯罪行為に対する私の感覚は麻痺しているのかもしれないな…… とりあえずフロワロシードを植えて表向きは帝竜が健在な様に見せることにして、 そのまま私達はそそくさと宿に戻ったのだった…… そしてその日の夜、宿の受付を済ませ、私達は二階の部屋を割り当てられた。 ちなみに、エリスもリアも一緒の一部屋だけだ。耐えろ私! その割り当てられた部屋の扉から見て、左に数歩行ったところにある一際大きな扉。 そこにこの宿の主であるジェンジェン爺がいるらしい。 帝竜討伐が既に知られているかどうか……その探りを入れる為にここに来たわけだが…… 「…!……!!」 部屋からは何故か怒鳴り声が聞こえた。 様子が気になり、扉を開けると…… 「貴様っ!使用人の!ルシェの分際でこのジェン爺様に逆らうかっ!?」 「いやっ……!」 鞭をふりおろす老人と、怯えて蹲る緑髪のルシェの少女がいた。 その瞬間に全てを悟った。この宿は『そういう』宿なのだ、と。 そして考えるよりも前に、また体が先に動いた。 「やめろ!!」 抜刀からの一閃で鞭を両断する。 このまま返す刀でこの老人も斬り捨てたいが、流石に少女の前で血を見せるわけにもいかない。 「な…なんじゃお前は!」 突然の強襲者に慌てふためく老人――恐らくこの老人がジェンジェン爺だろう。 さて、いきなり斬りかかったはいいが……どうしたものか…… 「何とかいったらどうじゃ!このジェン爺様にたてついて……」 己の富と名誉にしがみついた哀れな老人か…… 何故こうもルシェを人として扱わない輩が多いのか理解に苦しむ。 回りくどいことはぬきで話すか。 「……単刀直入に問う」 「短刀直入じゃと!?」 ん?何故この段階で驚かれたのだろう? 「そうだ。何故この少女に鞭を……」 「…………」 「おい!聞いているのか!?」 少々声を荒げて問いつめるが、どうにも反応がない。 いや、何か小声でぶつぶつと言っているような…… ――ジェン爺の脳内―― 短刀直入じゃと……!? わしの使用人の躾ぐらいでこの若僧は何を言っているんじゃ……!? いやだが…だがしかし!この男の目は今まで数々の獲物を斬ってきた目だ……!やられる……! それにその刀は短刀じゃなかろう!?完全に長刀の類じゃろう!? 直入……じかにいれる……あれを……わしに…… 入れたら次はえぐるのが定石……あんなもので体内をえぐられたら…… 死……!まごうことなき死……!完全なる死……!死んでしまう……! たかが使用人一人のせいで、わしが……! 「……!」 私の顔を見たり、刀を見たり、自分の腹を見たり、倒れている少女を見たり…… ジェンジェン爺は落ち着きなくあちこちに視線をさまよわせる。 ……これでは埒が明かないな。 「聞いているのか!?」 「ヒィィ!?ふ…ふん!運が良かったな。今日はMANAが足りないらしい。 だからわしはもう寝る!その使用人を連れてさっさと出ていかんか!」 ……上から目線の高圧的な態度は気に入らないが、一応この少女を解放する気はあるらしい。 それならば今は深追いの必要もない。 「大丈夫かい?」 「う…うん……あ…ありがとう…」 廊下で少女は一礼だけして、慌てて去っていった。 傷の手当てをしてあげたかったが……仕方がないか。 しかしあのジェンジェン爺の性格からして、迫害されているのはあの少女だけではないだろう。 どうやらもう数日滞在して様子をうかがう必要性がありそうだな…… ――これが三日前の出来事、そしてこの宿にわざわざ連泊している理由なわけだが…… 少し違った理由でもこの宿にとどまるはめになっている。その理由が…… 「ソウマ、背中流すね?」 湯桶を片手に持った緑髪のルシェの少女――アリエッタである。 ジェンジェン爺に叩かれていた、あの少女だ。 あの日彼女を助けて以来、アリエッタは色々と世話を焼いてくれるのだ。 何かを求めて助けたわけではないが、助けてくれたせめてものお礼がしたいとのことらしい。 ジェンジェン爺もあれ以来おとなしくなった様で、次の目的地に旅立とうともしたのだが、 アリエッタのたっての願いとあって断われず、ずるずると日が進み現在に到る。 どうやら本気でのぼせてしまったらしいエリスとリアを湯からあげて、 アリエッタが私を椅子に座らせ、背中を洗う。 「私はメイドだから……出来るお礼はこんなことぐらいしかないけど……」 「お礼目当てで助けたわけではない。気にすることはないよ」 「……ありがとう。でもやっぱり……ちゃんとお礼はしたいんだ……」 この時の私は…そのお礼、このあと起きる出来事など……予想だにしていなかったのだ…… 「よいしょ…と……」 布団にエリスとリアを寝かせ、毛布をかけてやる。 二人とものぼせたせいか、ぐっすりと眠っている。 ……今夜は久しぶりに一人でゆっくりと眠れそうだ。 実はここ数日、左右から二人の抱きまくら代わりにされてろくに寝れていないのだ。 押し入れからもうひとつ布団を取りだして、私も横になる。 本当に久々の広々とした布団だ。 撫でる頭がないのが少し寂しいが、考え事をしながら眠るには一人の方が落ち着く。 艦帝竜ドレッドノートは討ち取った。 そして炎帝竜フレイムイーターも討ち取った。 『ユグドラシル』が赤帝竜、黒帝竜を討ち取り、まもなく地帝竜も討ち取るだろう。 もうすぐ……平和が訪れる。 竜の減少、地道な駆除作業のおかげでフロワロも確実に減っている。 滅びてしまった町も、ゆっくりとだが再建が始まっている。 そう、今確かに、平和な元通りの世界に向かっている。 全て終わって、元に戻ったら……エリスと一緒に暮らそう。 貴族の暮らしには戻らずに、どこかでのんびりと…… そして…… コンコン… 扉を叩く音に夢想は中断され、意識が現実に戻される。 こんな夜中に誰が?と、多少警戒しながら扉を開けると…… 「ソウマ……ちょっといいかな…?」 仕事着のままのアリエッタが、申し訳なさそうに立っていた。 「アリエッタ……?どうしたんだ?」 こんな時間にわざわざ訪ねてくるからには何らかの事情があるのだろう。 扉を完全に開いてアリエッタを部屋の中に入れる。 「うん……あのね……」 アリエッタが口を開いてから、数秒静寂が訪れた。そして…… 「お礼を……しに来たんだ……私に出来る、限界のお礼……」 「何を…んっ!?」 次にアリエッタの口が開かれるのと、私の口が塞がれるのは、ほぼ同時だった。 「んっ……ちゅ……」 「んぐっ!?」 アリエッタの柔らかな舌が、私の喉奥に何かを押し込んだ。 「くっ……アリエッタ…何を……っ!?」 押し込まれた何かが喉を通ると、途端に体が熱を持ち始めた。 ……確認するまでもない。これは媚薬だ。それもかなり強力な…… 「ごめんね……私はお金もないし、一緒に戦う力もないから……出来るのは、これぐらい……」 そういうとアリエッタは自らの服に手をかけはじめた。 「待て……アリエッタ……」 なんとかアリエッタをひきとめるが、薬のせいか思うように力が入らないし、思考まで鈍ってくる。 しかし、ここで屈するわけにはいかない。 「こういう…ことは……むやみにしてはいけない…… 本来……心に決めた…大切な人と……時をわきまえて…するべきことだ……」 「真面目だね……でも、エリスとはもうしちゃったんじゃないかな……?」 「!?!?」 馬鹿な…… 会って僅か数日で……よまれたというのか…… 自分でも取り乱しているのがよくわかる。 そしてその反応は、肯定の証にもなってしまうことも…… 「くすっ…二人と温泉入ってた時、『駄目だ駄目だ…』とか言ってたら誰でもわかるよ…?」 声に出ていたのか……!!! 穴どころかティラノザウルスの口の中に入りたい気分である…… 「でも……一度きりなんでしょ?……かなり我慢してない…?」 アリエッタの指が、私の寝間着の帯をほどきにかかる。 構造上、はぎとられるのも時間の問題だ。それに薬も入っていて状況は最悪である。 「だから…代わりに私を使って楽になって……?大丈夫…私は人じゃなくて、物だから…… あなたの好きにしていいよ…?それが、私にできる精一杯のお礼……」 くっ…………! A アリエッタのお礼を受け入れる B エリスが目覚めて止めてくれる C リアが目覚めて止めてくれる D 一発逆転のアイデアに賭ける E サトリの境地で危機脱出! F 乱入者を誰でもいいから期待する G 上記以外の出来事が →B エリスが目覚めて止めてくれる のを期待したいが……目覚めたら目覚めたで別の問題が……! 「ほら、横になって……?」 服を脱ぎ捨て、産まれたたままの姿になったアリエッタに押し倒される。 ……前衛職の私が、一般人に簡単に押し倒されるのはどうなんだろうか? いやそんなことは今はどうでもいい。この体勢は最早絶体絶命である。 「ア…アリエッタ……やめるんだ。今ならまだ間に合う……!」 「大丈夫だよ……」 「大丈夫ではない……!いや、そもそも…何が大丈夫なんだ……」 「私はそういう商品……『物』だから……気遣いはいらない……」 「そんなことはないっ……君は『物』ではない……!」 「……ありがとう………」 喋っては後退、喋っては後退を繰り返して逃走を試みたが、とうとう壁にぶつかってしまった。 アリエッタも礼を言いこそすれ、私の寝間着から手を離さずににじりよってくる。 前門のアリエッタ、後門の壁……限りなく詰みに近いこの状況。 こうなったら頭突きでこの壁を壊して、そこから隣の部屋に逃げるしか……!? 駄目だ……隣の部屋の客人に通報されるだろうな。 それ以前に頭突きで壁を破壊するという発想が馬鹿げている。 頭突きの威力など、たかが知れてい 「ななななななにをしてるんですかああぁぁぁぁ!!!」 エリスの ロケットずつき! こうかはばつぐんだ! マナのそれとは異なる、実体をもった白銀の弾丸―― エリス渾身の滑空頭突きがアリエッタに炸裂した。 衝撃の光景から約1秒後、どさり……とエリスとアリエッタ、両名が床に倒れ伏す。 が、すぐさまに頭をさすりながら二人ほぼ同時に起き上がる。 おそらく、エリスのあのふわふわの耳が激突時の衝撃を拡散させたのだろう。多分。 なんにせよ、ギリギリだったが素晴らしい助け船だ。やはり私の選択は間違っていなかった! 「いたたた……いきなり頭突きって……何するの……?」 「それはこっちの台詞です!ソウマ様に何をしているんですか!?」 「何って……こういうことだよ?」 「そん…な……」 さらりと言ってみせるアリエッタと、ガクリとうなだれるエリス。 何か……凄く嫌な予感がして仕方がない……選択を間違えた、そんな予感が…… 「ソウマ様……」 目に涙を溜めたエリスがこちらに顔を向けてくる。 「いや……捨てないでください……っ!」 そして、それとほぼ同時に飛び付かれ、泣き縋られた。 「え…?え……!?ど…どうしたの……!?」 突如泣き出したエリスに驚き、アリエッタが慌てふためくが、 私は落ち着いてゆっくりとエリスの頭を撫でる。 エリスと出会い、初めて会話した時も、取り乱した彼女はこの言葉を口にした。 『捨てないで』……あの時と同じ言葉。 エリスの幼少期、筆舌に尽し難い過酷な境遇、奴隷としての生活を表した言葉。 どんなに悪逆無道、この上なく冷酷な主であっても彼女は捨てられる事を恐れたらしい。 幼い自分がいきなり外に放り出されては、生きのびていくことが不可能だから…… それもあっただろう。しかし、本当の理由は違うように思える。 エリスは……独りになるのが怖いのだろう。 どんな仕打ち、虐待以上に、孤独になることが、何よりも…… 先程、エリスの目に私とアリエッタはどう映っただろう? 服がはだけている私と、服を着ていないアリエッタ。 暗い室内、そしてこの時刻である。 ……何も知らない者が見たら、『私が』アリエッタに夜伽を命じたように見えるだろう。 これまでに何度かエリスのその手の話を断っていた私が、 会ったばかりの使用人の少女にはそれを平気で行う…… 誤解ではあるが、エリスはそれを見て自分が『捨てられた』と思ったのだろう。 そんなことは、ないというのに…… 「エリス……落ち着いて……大丈夫だから……」 「うっ…ぁぁ……」 未だ泣き続けるエリスの頭を、こちらも撫で続ける。 ただただ、撫で続ける。 しばらく撫でて、ようやくエリスは落ち着いてきた。 「……落ち着いたか?」 「ひっく……ソウマ様…やっぱり……胸が大きい人の方が…いいんですか……? だから……アリエッタさんの方を……」 「いや「ごめんね……悪いのは私の方……」」 私の言葉よりも早く、アリエッタがエリスに頭を下げる。 服もいつの間にか元通りに着こなし、そしてここに到るまでの経緯をエリスに説明してくれた。 「本当……ですか?」 「うん…押し掛けたのは私の方。……これ以外、お礼の方法がわからなくてさ……」 「でも!助けてくれたお礼を体で払うのは間違っています!」 「いやエリス……君も最初私に同じことをしただろう……?」 思わずツッコミを入れると、エリスは顔を赤くしてうつむいてしまった。 しかし、ツッコミはしたが、二人は決して悪くない。 そもそもの発端、諸悪の根元は、そんな礼の仕方を教えた者達なのだから…… 「それじゃ二人とも…本当にごめんね……お礼は別の方法考えるから……」 そう言ってアリエッタは部屋から出ていこうとするが、扉を開けたところで立ち止まった。 「ね、ソウマ、今夜はエリスと一緒に寝てあげなよ。…その方がきっと落ち着くだろうし…さ」 どこか寂しげな声でそう言い残し、今度こそアリエッタは部屋から出ていった。 「……ごめんなさい」 それを見送るエリスも、小さな声でそう呟いた。 が、すぐに私側に向きなおし、正座をして私の眼を見てきた。 「ソウマ様……また取り乱してしまいましたが…… 本当によろしいのですか……?私は……ご迷惑なだけなんじゃ……ん!?」 言い終える前に、その小さな唇を塞いでやる。 ……普段の私なら、多分とらない行動だろう。 アリエッタに飲まされた薬の影響か、先程のエリスの悲痛な叫びの影響かはわからないが…… ただ、そうしたかった。 しかしそんなに時間はかけずに、エリスを解放する。 「そんなことはない……エリス、あの日、約束しただろう?……君を独りにすることはない」 「!!……はい!」 嬉しそうに、私の大好きな笑顔でエリスが私の胸まで飛込んでくる。 再びその頭を撫でながら、二人で布団に潜り込む。 が、 「それじゃ、おやすみエリス。いい夢を」 「おやすみなさいソウマ様……」 夜に男女がひとつの布団に潜り込んでも、私は『昨夜はお楽しみでしたね』のイベントは起こさない。 これはけじめであるし、さっきアリエッタにそう言って直後でもあるし。 …… ………… 正直に言うとかなり我慢しているのだけれども。私だって聖人ではないし。 アリエッタのあの薬、効果持続時間はわからないが、かなり厄介な置き土産である。 すぐ横で、早くも安らかな寝息をたてて微笑んでいるエリスを見ると……非常に危ない。 「……まいったな」 小声で愚痴をこぼすが、状況は変わらない。 しかもしっかりと腕を背中に回されているので動くことさえままならない。 ……これは今夜は眠れそうにない。 頭の中で気分を限りなく盛り下げる映像を何度も再生する。とにかく、別の事を考えねば。 そんな状態で、夜が更けていった。 「だ……大丈夫ですかソウマ様?顔色が真っ青ですが……」 「だ……大丈夫だ……」 結局一睡もできず、過去の父上の酒宴での醜態などを思いだし続けたら吐き気までしてきた。 ……子は親に似るというが、私もいつかああなってしまうのだろうか……? 「スー…スー…」 リアはまだ寝息をたてているが…昨夜のやりとりなどを聞かれてはいないだろうか……? 確認のしようがないが……聞かれていないと思う。多分…… 「おはよう!朝ごはん持ってきたよ」 と、そこに朝食を持ったアリエッタがやってきた。 「ん?確か注文はまだしていない筈だが……」 「……これは昨夜のせめてものお詫び。タダでいいよ。あ、あとね……」 何かを思い出したように、エプロンのポケットの中を探すアリエッタ。 そして出てきたのは…… 「これ…!今朝の新聞なんだけど…『帝竜ジ・アース討伐される』…だってさ!折角だから読むね。 西大陸を制圧していた地帝竜ジ・アースが昨晩、ユグドラシルとネバン連合軍に討伐された。 先日、謎のギルドによって艦敵竜ドレッドノートも討伐されており、 残る帝竜は炎帝竜フレイムイーター、空帝竜インビジブルの二体のみとなった。 帝竜最強とされているキングは既に討伐され、残る帝竜も僅かな今、 平和な未来は限りなく近いと言っても過言ではないだろう。 また、艦帝竜を討伐したギルドの正体は未だ謎のままだが、いくつか情報が入っている。 一人は、鬼のような形相で竜を粉々に切り刻むという、恐ろしいサムライ。 一人は、銀髪の魔術師で、そのマナの弾丸は正確に敵の眉間を貫くという。 最後の一人は、帝竜の砲撃を完全に防ぐ程の防壁歌を操るという、驚異の歌姫。 この三名に対し、カザンのメナス補佐官は便宜上、以下の仮称で呼ぶことを決定した。 サムライ『殺戮の凶刃』・魔術師『魔銀の狙撃手』・歌姫『戦慄の旋律者』 この謎の三名の情報提供者には大統領府から特別金が……あれ?二人ともどうしたの?」 「い…いや…なんでもない……」 「もうすぐ平和になるんだってさ!いいニュースだよね」 「そ…そう…ですね……」 ぎこちない笑顔を浮かべた後で、エリスと顔を見合わせる。 ……確かに、帝竜討伐はいいニュースだ。だが……後ろにあった余計な文。これがまずい。 どう考えてもその『謎の三名』は私達であって、しかも恐ろしく脚色されている。 さらには妙な二つ名までつけられる始末。しかも害を為す敵のような名前である。 特に私の『殺戮の凶刃』なんて、どう聞いても人間を死の淵に沈めるFOEの様な名前である。 カザンのメナス補佐官……この酷いネーミングセンスの持ち主を、私は一生忘れないだろう。 そして、私達の情報提供者には特別金が出る……これは…捕まえる気なのだろうか? 「ほら!折角のいいニュースなんだし、ご飯もきっと美味しいと思うよ。リアも起こさないと…」 「す…すまない」 まあ確かに、後ろを気にしなければいいニュースである。 わざわざ持ってきてくれたアリエッタの為にも、ここは美味しく朝食を頂くことにしよう。 そう思った、その時 外が、空が、暗くなった。 窓を開けて、暗くなった空を慌てて見やる。 雲は一切ない快晴の天気の筈なのに、何故か空は淀んでいた。 そしてその空の一点に見えるは紅い星。 いや違う。凄まじい速度でこの星に飛来する『何か』だ。 それは、見る見る大きくなり、そして北の大地に突き刺さった。 その瞬間、衝撃が走った。 着弾点である北の大地も、今いるこの東大陸も、恐らく離れた西大陸も…… この星そのものが、衝撃に揺れた。 揺れが収まり、ここからでも視認できる紅い『何か』をもう一度見る。 それはまるで、フロワロの様な紅と紫を基調にした色で。 それはまるで、生きているかの如く怪しくうごめいていて。 それはまるで、開花する華の様に大きく広がって。 そして 声が聞こえた 『おはよう…エデンの諸君』 低く、響き渡る声で、あの紅い『何か』の上から 世界中を絶望させるような、そんな声で告げられる言葉 帝竜が減り、人が平和な未来に望みを持ったばかりだというのに…… まるでそれを嘲笑うかの様に…… 今まで世界中で頑張ってきた人の思いを無に帰す様に…… それは突然、なんの前置きもなく現れた…… 『我はグレイトフルセブンスがNo3…真竜ニアラ。その名において、この星の全てを喰らう!!』 その日、新たな災厄『真竜』の声は、確かに世界に恐怖をもたらした。 真竜の襲来から、一夜が明けた。 「……」 「……」 「……」 私も、エリスも、リアも……無言であった。 「おはよう……朝ごはん…持ってきたよ……」 そしてアリエッタも……必死に笑顔を作ろうとしているが…無理をしているのがよくわかる。 原因はおそらく、真竜ニアラと、昨日の夕方の号外新聞だ。 その内容は……あまりに惨いものだった。 突如来襲してきた真竜ニアラに対し、プレロマは秘密兵器『千人砲』で攻撃。 撃破には到らなかったものの、深手を負わせることには成功した…… この記事だけを見れば、もう一発千人砲を使えば倒せる!……そう思うだろう。 しかし、千人砲にはある犠牲が伴っていた。人の…千人の命である。故に千人砲。 今回千人砲の人柱となったのは、全てがネバンプレスの住人……ルシェだった。 しかし彼らは、無理矢理ではなく、自らの意思でそれを希望したという。 誇り高きルシェの魂は、次の世代の者に受け継がれると言って、躊躇いもなく…… そしてそれだけの犠牲を払っても真竜ニアラは倒せなかった。 喰らった攻撃を吸収し、以後無効化する能力と驚異の再生能力。これが真竜ニアラの力。 この能力のせいで千人砲はもう二度と通用しないうえ、早くしないとその傷まで癒えてしまう。 そのうえ、問題はまだあった。 「……これ、いいかな?」 「うん……」 すっかり元気を無くしたアリエッタから新聞を受けとる。 たった一日で、こんなに変わってしまうとはな…… そして新聞の内容も、一日で大きく変わってしまった。 一面を飾るのは『装真竜ヘイズ』による被害状況。 装真竜ヘイズ…… 千人砲の砲撃で動けないニアラの代わりに人間の『刈り入れ』を任されたニアラとは別の真竜。 そのヘイズは拠点としてミロス付近のバロリオン大森林を選び、そして……虐殺を始めた。 新聞の一面、被害状況…犠牲者の数は……はかりしれなかった。 ミロス第二、三、五、六、八騎士団は一人残らず死亡。 せめて遺体の回収だけでも…と向かった14のヒーラーギルドも一切行方がしれない。 千人砲の犠牲になった者の敵討ちにと飛び出したルシェ騎士団も未だ帰らない。 真竜を討伐し、名をあげようとして壊滅した一般ギルドもかなりの数だ。 たった一日、たった二体新たな竜が来ただけで、人間と竜の力関係は再び逆転してしまった。 そして今度は…… 三年もの猶予は…… 間違いなく存在しない。 このままでは一月と待たずに……人間は滅びるだろう。 アリエッタが持ってきた朝食も、美味だが喉を通らない。 千人砲で散ったルシェ、人々の心に恐怖を植え付けたニアラ、そして今も人を刈るヘイズ…… それらに対する思いが、部屋の空気を重くする。 コンコンコン…… 「…?誰だ?」 その空気を一時的に破ったのは扉のノック音。 しかしアリエッタはここにいる。一体誰が…? などと考えているうちに扉が開いた。 「はぁ…はぁ…この中に…ハントマンの方はいらっしゃいますか!?」 息を切らして現れたのは深緑髪の若い男だった。見しらぬ顔である。 確かに私達はハントマンではあるが、何故いきなり私達の部屋を訪ねてくるのか…? 「何故ハントマンを探しているのだ?」 とりあえず、まずは自分達の正体を隠して、相手の出方をうかがってみる。 「申し遅れました……私はノワリー。プレロマ学士長代行です。 現在真竜ヘイズ並びに真竜ニアラ討伐のために各地に散らばっているハントマン…… ギルドに、カザンに集まるよう招集をかけているんです。あなた達は…ハントマンの方ですか?」 「……っ」 返答に困った。 予想外の人物の来訪で驚いたのもあるが、問題なのは話の内容。 真竜ニアラと真竜ヘイズの討伐……確かにそう聞こえた。 絶望のどん底にたたき付けられ、殆んどあきらめていた人類に、 まだこんなことを考える人が残っていたとは…… 私は…… A 滅びてなるものか。誘いにのり、三人でカザンに向かう。 B あがいても手遅れだ。残り少ない時をエリスと過ごす。 C プレロマは千人砲を使った国で信用ならない。独自で真竜対策をたてる。 D エリスとリアの心の傷が心配だ。一人でカザンに向かう。
https://w.atwiki.jp/lordofthedragons/pages/549.html
水龍 アビスドラゴン 13580030500499.jpg Level 攻撃力 防御力 1 194 411 10 399 1021 20 605 1594 30 810 2134 40 1016 2645 50 1221 3130 60 1427 3591 70 1632 4031 80 1838 4451 90 2043 4853 100 2249 5239 110 2454 5610 120 2660 5967 130 2865 6310 140 3071 6642 150 3277 6963 名前 コメント